主な取り組み

水環境の保全

用水使用量削減に向けた取り組み

キッコーマングループの生産拠点(工場)では、生産活動にともなう用水の使用量を測定し、用水量や、製造量当たりの用水量(用水原単位)を管理し、既存の工程の見直しや効果的な施策の導入を通して、効率的な削減を目指しています。
キッコーマングループは、2015~2017年度の中期環境方針において新たに用水使用量の削減に関する方針を定めて、2015年度より目標の達成を目指して活動をスタートさせました。

2015~2017年度の中期環境方針目標

1.国内生産部門および海外主要生産部門の用水原単位を毎年、前年度以下に抑える。

2015年度は、既存工程の見直しや施策の導入により、
1.国内生産部門および海外主要生産部門の用水原単位(8.22 ㎥/t)を前年度(9.03 ㎥/t)比で9.0%削減できました。

用水使用量の推移 (国内生産部門および海外主要生産部門)

用水使用量の推移
(国内生産部門および海外主要生産部門)

用水原単位の推移 (国内生産部門および海外主要生産部門)

用水原単位の推移
(国内生産部門および海外主要生産部門)

たとえば、北海道キッコーマン(北海道千歳市)では、製造工程における冷却工程に使用したきれいな用水を、場内設備などの洗浄用水として再利用するなどの取り組みを徹底することを通して、用水原単位の低減に努めてきました。

「マンズ・エコノミー 赤」 「マンズ・エコノミー 白」 (ともに1.8lハンディペット)

「マンズ・エコノミー 赤」
「マンズ・エコノミー 白」
(ともに1.8ℓハンディペット)

「マンズ・煮切りタイプ 赤ワイン」 「マンズ・煮切りタイプ 白ワイン」 (ともに10lバッグインボックス(BIB))

「マンズ・煮切りタイプ 赤ワイン」
「マンズ・煮切りタイプ 白ワイン」
(ともに10ℓバッグインボックス(BIB))

マンズワイン勝沼ワイナリー(山梨県甲州市)では、2014年度に「マンズ・エコノミー 赤」や「マンズ・エコノミー 白」、「マンズ・煮切りタイプ 赤ワイン」や「マンズ・煮切りタイプ 白ワイン」などの調理・加工用ワイン製品の製造工程において、発酵後のワインから澱(酵母や酒石)を除去する遠心分離処理を廃止することにより、ワインの酸化による品質劣化を抑えるとともに、遠心分離処理での水の使用(約3,000kℓ)や電力の使用にともなうCO₂ の排出(約10t)を削減することができました(社会・環境報告書2015【詳細版】のp41に掲載)。

水環境の保全に関する取り組み

キッコーマングループでは、水環境を保全することの重要性を強く認識しており、生産活動にともなって発生する、排水の、BOD(生物化学的酸素要求量 Biochemical oxygen demand)などの水質基準値に、法定基準よりも厳しい自主基準を設定し、製造工程や機材の見直し、効率的な施策を通して、生産拠点(工場)周辺の水環境の保全に努めています。
キッコーマングループは、2015~2017年度の中期環境方針において新たに排水の水質の向上に関する方針を定めて、2015年度より目標の達成を目指して活動をスタートさせました。

2015~2017 年度の中期環境方針目標

1.国内生産部門のうち、河川放流エリアからの排水のBODを10mg/ℓ以下、またはCODを8mg/ℓ以下にする。

2015年度、
キッコーマングループの国内生産部門(14工場)のうち、排水処理施設で処理した排水を河川に放流する河川放流エリア10工場12事業所において、2015年度の排水の浄化処理能力を向上させ、BODを10mg/ℓ以下、またはCODを8mg/ℓ以下にできたのは8工場10事業所でした。目標を達成できなかった2工場2事業所においても、それらの排水の水質は法定基準(規制値)をクリアしていました。

たとえば、キッコーマン食品野田工場の製造第2部の排水処理施設では、2013年10月に、オゾン反応装置を導入し、処理後の水をさらに浄化してから河川に放流する方式に改善しました(社会・環境報告書2015【詳細版】のp41に掲載)。

オゾン発生装置 (キッコーマン食品野田工場製造第2部)

オゾン発生装置
(キッコーマン食品野田工場製造第2部)

オゾン反応装置 (キッコーマン食品野田工場製造第2部)

オゾン反応装置
(キッコーマン食品野田工場製造第2部)

また、2015年3月には、キッコーマン食品野田工場の製造第1部の排水処理施設に、排水中の油分を効率的に分離する加圧浮上装置を新設しました。
製造第1部では、「キッコーマン しょうゆ」や「キッコーマン 特選丸大豆しょうゆ」などを製造しているため、製造工程から排出される排水は原材料(大豆)に由来する油分を含んでおり、これを浄化する排水処理場に大きな負荷を与えていました。そこで、排水中の油分を効率的に分離する加圧浮上装置を新設して排水処理場への油分の流入を少なくし、排水処理場が受ける負荷の低減を図りました。同時に、排水処理施設の曝気処理用ブロアーの更新工事も行い、排水処理における省エネも推し進めました(環境保全活動事例集に掲載)。

排水管理に関する個々の活動については、「キッコーマングループ 環境保全活動事例集」にまとめてあります。

キッコーマングループは、今後も、さらなる高い目標を設定し、排水管理のより一層の徹底と改善を推し進めてまいります。

水ストレスを緩和する活動の支援

キッコーマングループは、アメリカ、シンガポールやオランダなど、水ストレス(*)が社会的な課題になっている地域にも生産拠点を持っています。それぞれの拠点では、水ストレス問題の解決に貢献するため、地元政府やNGO団体による水環境保全活動を支援しています(社会・環境報告書2015【詳細版】のp72に掲載)。

水ストレス(Water stress)とは、水の需要が一定期間に使用できる水の量を超える状態、もしくは水質により水の使用が制限される状態を指します。

たとえば、KSPによるシンガポールでのキングフィッシャー・レイク造成プロジェクト支援やKFEによるオランダでのフローニンゲン州ザウドラーデル湖における水質改善プロジェクト支援などはその一例です。

サプライヤー・エンゲージメント

キッコーマングループでは、しょうゆの原材料である大豆や小麦を、主に北米で調達しています。北米でも水ストレスが指摘されており、取引量の多い農作物のサプライヤーを対象に、水環境などの保護・改善に向けた対話(エンゲージメント)を実施しています(社会・環境報告書2015【詳細版】のp68に掲載)。

国連グローバル・コンパクトによるイニシアティブへの参加

キッコーマングループは、2015年度、環境省による「Water Project」に参加するとともに、国連グローバル・コンパクトのイニシアティブのひとつである「CEO Water Mandate」に署名しました。
この「CEO Water Mandate」は、署名企業が協働することで、気候によるリスクを減らし、諸問題の解決に向けた取り組みを推し進めるための枠組みで、気候変動が持続可能な水利用などに及ぼす問題を低減することを目指しています。
キッコーマングループは、地球にとって大切な水資源を将来にわたって守るイニシアティブに参画し、活動につなげることで、私たちのグループが掲げる環境理念を実践していきます(社会・環境報告書2015【詳細版】のp42に掲載)。