2009年9月18日

News Release No.09053

キッコーマン「御用醤油醸造所(御用蔵)」の移築について

<新 御用醤油醸造所(御用蔵) 完成予想図>

<新 御用醤油醸造所(御用蔵) 完成予想図>

キッコーマン株式会社(千葉県野田市、社長:染谷光男)は、このたび「御用醤油醸造所」(通称「御用蔵」、千葉県野田市中野台)の移築を行うことを決定いたしました。2010年1月より、野田工場製造第1部(千葉県野田市野田)内への移築工事を開始し、完成は2010年12月頃を予定しております。

「御用蔵」は、1939年(昭和14年)、宮内省(当時)へお納めするしょうゆを醸造するための専用醸造所として江戸川沿いの現在の敷地に建設され、70年にわたって、しょうゆの醸造を行ってまいりました。
外観は、掘割を有した日本城郭形式となっており、内部には、小規模ながら原料処理から仕込み(発酵・熟成)、圧搾など、全工程の設備が設置されております。
現在の「御用蔵」は、本来の目的である宮内庁へお納めするしょうゆの醸造のほかに、建設当時の伝統的なしょうゆ醸造技術と製造設備の保存、継承という役割も担っております。
これまでも部分的な補修は行っておりましたが、70年の間に老朽化が進み、大規模な補修工事が必要になったため、70年を節目に移築工事を行い、伝統的なしょうゆ醸造を継続するとともに、醸造技術の伝承、資料保存のための施設として整備することにいたしました。

移築にあたっては、しょうゆを仕込む木桶、屋根の小屋組み、屋根瓦、石垣、門などは現在の「御用蔵」のものを使用することによって、現状に近い形で復元し、「御用醤油醸造所」(通称「御用蔵」)の名称も継承する予定です。
また、現在は、老朽化した建物・設備の保存と、製造現場の安全衛生などのため、一般のお客様の見学はお受けしておりませんが、今後は同敷地内にある工場見学施設「もの知りしょうゆ館」とともに、しょうゆに親しみ、しょうゆ造りをご理解いただくための施設として、また、お客様をお迎えする当社のシンボルとして活用してまいります。

なお、「御用蔵」で醸造したしょうゆは、「御用蔵醤油」として首都圏の一部ルートなどで販売しておりますが、本年12月で一時生産を休止いたします。移築完了後、直ちに醸造を再開し、約1年後(2011年末)に販売を再開する予定です。

1.施 設 名 称 御用醤油醸造所(通称:御用蔵)
2.現在所在地 千葉県野田市中野台615-1 野田工場製造第3部内
3.移築予定地 千葉県野田市野田110 野田工場製造第1部内
4.移築工事期間 2010年1~12月(予定)
5.完成予定時期 2010年12月

以上