2010年7月28日
千葉県がんセンターとキッコーマン株式会社との共同研究について
このたび、千葉県がんセンターとキッコーマン株式会社は、がん治療に伴う副作用の一つとして“食欲不振”に苦しむがん患者の、食のQOL※向上を目指し、平成22年7月29日に共同研究契約を締結することといたしました。
この研究は、がん専門病院と食品メーカーが連携して行う、これまでに例を見ない新しい共同研究です。
がん患者の皆様の食欲を増進するプロジェクトを、千葉県から発信していきます。
※QOL:Quality of lifeの略。医療では「生活の質」と訳されることが多い。
1 研究課題名
食を通じたがん患者のQOL向上に関する研究
2 研究の目的
がん患者が、おいしく食事を楽しめるようになることを目的に共同研究を行います。
がん患者における味覚・嗅覚障害の状況を把握し、がん患者にとっておいしいレシピを提供します。
3 共同研究の内容
(1)研究内容
- 1.千葉県がんセンターに通院されるがん患者さんに協力をいただき、看護師によるアンケート調査や味覚や嗅覚に関する官能評価を行います。
- 2.調査により得られたデータを解析し、がん患者の味覚・嗅覚障害の種類や程度を考慮したレシピを検討・開発します。
(2)研究期間
平成22年7月29日から平成24年3月31日まで
(3)期待される効果
- 1.治療中のがん患者の味覚及び嗅覚の変化を明らかにし、患者にあった味付けや調理方法などのレシピを提供することで、食のQOL向上が期待されます。
- 2.治療中であっても、おいしく食事を楽しめることは、患者のこころを健やかにするものであり、治療への積極的な参加につながるものと期待されます。
以上