ブランドストーリー2

しょうゆから広がる食のバラエティ

新しい価値をもったしょうゆづくり

品質に徹底したこだわりをもち続けてきたキッコーマンですが、同時に、時代が求めるものを敏感にとらえ、新しい価値をもったしょうゆも生み出してきました。

例えば、2010年発売の「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」。現代の嗜好に合った鮮やかな色、豊かなうまみ、穏やかな香りが特徴の「生」のしょうゆです。密封容器に入れることで、新鮮なおいしさをお楽しみいただけると、お客様から好評をいただいています。

また、1960年代に、医学界からの要請を受け、業界に先駆けて開発した『減塩しょうゆ』。いまでは丸大豆を原料とした『特選丸大豆減塩しょうゆ』や、密封容器入りでおいしさが長持ちし、一滴ずつ使用量を調節できる『いつでも新鮮 味わいリッチ 減塩しょうゆ』なども展開。高まる健康ニーズにあわせ、おいしさの面からも進化を続けています。
キッコーマンはしょうゆそのものの品質向上はもちろんのこと、多彩なしょうゆづくりにも積極的に取り組んでいます。

本格派の味わいをより手軽に

常に時代の流れを見通してきたキッコーマンは、ライフスタイルの変化に合わせた新しい調味料の開発にも、早くから取り組んできました。

核家族化や単身世帯の増加にともない、食生活に簡便性を求める声が高まってきた1950年代後半、キッコーマンは和風合わせ調味料を発売します。それは、かつおと昆布からだしをとり、しょうゆやみりんなど複数の基本調味料を使って味つけする伝統的な和食の味わいを、1本で簡単につくりだすことができる調味料で、調理の簡便化の流れを先行するものでした。

キッコーマンは、和風合わせ調味料においても、創業以来の品質本位の姿勢を貫いています。簡便性というニーズに応える一方で、常に日本の味の原点に立ち戻り、伝統製法と厳選された素材から引き出される本物の味をベースにしたものを追求しているのです。

1995年に発売、2016年に新しく生まれ変わった本格派の濃縮つゆ『濃いだし 本つゆ』は、この企業姿勢から生まれた代表的な商品です。削りたてのかつお節を使い、ていねいにだしをとることで「つゆ本来のおいしさ」を追求しています。麺類や煮物、炒め物など家庭料理全般に幅広く活用できる利便性に加え、本格派の味わいが、発売以来、好評をいただいているゆえんです。

また、四季折々の自然の恵みを享受する日本で季節感のある料理をより気軽に楽しめるよう、ストレートつゆや鍋つゆなど、用途や目的に合わせた多彩な専用調味料を発売しています。

素材のよさを最大限に引き出す

素材を選ばず、素材のよさを引き出すしょうゆの力。それは肉料理においても例外ではありません。

「肉に最も合う調味料はしょうゆ」。海外での評価にヒントを得て、キッコーマンが1994年に発売した『ステーキしょうゆ』が大好評となり、調味料の新しい方向性を示しました。

「肉にしょうゆ」の次なるステージとして展開したのが、焼肉のたれシリーズで、2002年からは、“焼肉屋さんの味をご家庭で”をコンセプトとした『わが家は焼肉屋さん』を発売しています。そのほかにも、『生姜焼きのたれ』『てりやきのたれ』などをラインナップし、キッコーマンは、肉用調味料の世界でも挑戦を続け、その可能性を広げています。

新しい食卓を創造する

食べることは、からだを元気にするだけでなく、こころにも温もりをもたらします。それがこころのこもった手づくりの料理であればなおさらのこと。

キッコーマンは2002年、新しい食卓を創造する新分野の商品を開発しました。食事の準備に多くの時間をかけられなくても、手づくりのおいしいおかずを食べたい。そんな忙しい生活者の要望から生まれた『うちのごはん』シリーズです。

「和風そうざいの素」では、料理をつくる楽しさ・喜びを感じてもらえるよう、旬の食材や身近な食材を1~2品加えて炒める、といった“ひと手間”を残し、最後にしょうゆを加えたときの香りも楽しんでほしいとの想いから、必要に応じてしょうゆを別包装で添付するなどの工夫もしています。日常の献立に手軽に加えられる一品として、また、時間がないときやおかずが足りないときに「すぐできるもう一品」として、発売以来、幅広い世代から支持されています。

いまでは、「混ぜごはんの素」や「温野菜のおかずの素」「和のごちそう煮」もラインナップに加わりました。いずれもしょうゆをおいしさのつなぎ役とし、毎日食べても飽きないやさしい家庭の味をめざしています。

キッコーマンはこれからも、誠実でていねいなものづくりを通じて、時代や文化に合った新しい食生活を発信・提案し、こころとからだの健康を応援していきます。