私たちの想いを凝縮した「キッコーマンの約束」は、一人ひとりの行動がともなわなければ、お客様にとっての価値にはつながりません。
グループ社員の一人ひとりが「キッコーマンの約束」を実現する
キーパーソンという自覚を持ち、「自分の約束」に置き換えることが重要と考えています。
研究開発を行うとき、製造に関わるとき、販売に関わるとき、お客様からのお問い合わせにお答えするとき。
私たちの日々の業務はひとつ残らず「地球を食のよろこびで満たす」ためにつながる大切な仕事だと考えています。
私たち一人ひとりは、誠実にていねいに創意工夫を重ねます。そして、「キッコーマンの約束」にこめた想いをそれぞれの業務において実行し、約束を実現していきます。
「キッコーマンの約束」にこめられた想いを
こころに刻んで業務を遂行できるよう、
グループ全体を横断した研修を行っています。
ビジョンを明文化し、意見交換の場に
「組織活性化ビジョン」とは、組織のリーダーが3年後の自組織のありたい姿とその実現に向けた方策を、自らの言葉で具体的にまとめたもの。リーダー同士のビジョンの共有・意見交換を目的に研修の場を設けています。
研修は2009年度から年に2~3度、外部講師を招いて行われ、グループ各社・各部門から各回15名ほどが参加しています。
事業・職種が異なる所属長が集まるため、共通課題である人財育成や組織運営についてなど、活発な意見交換を通じてお互いの理解を深め、違った角度からの意見を取り入れる場になっています。そのため質疑応答の場では挙手が絶えず、他部署の優れた取り組みを認め合う風土が醸成されています。
ビジョンは、社内ポータルサイトで公開されており、年度初めや研修参加後など随時ブラッシュアップされ、更新されます。このようにして、各組織での業務に活かされていきます。
経営企画室
坂本 貴史
この研修を7年以上取りまとめていますが、昨今の社員意識調査では、ビジョンの活用度が高い組織ほど社員が仕事にやりがいを感じる、という結果が出ました。ビジョンの明文化や共有と業務の達成感に深い関連があることがわかったことは大きな実りです。研修の休憩時間にも語り合う方も多く、社員間の絆・関係性を深める機会になっています。私が担当になった当初は、社内、特に若手社員の間でビジョンの認知度が低かったのですが、最近ではようやく企業文化として浸透してきたところです。
栁沼 淳夫
(高砂工場 製造部 部長)
研修参加者のビジョンも資料だけでなく、直接説明を聞いて初めて真意や想いを理解できたことがありました。自分自身の言葉で直接、繰り返し、組織のビジョンを伝えることの重要性を強く感じています。職場の皆さんとその真意や想いを共有することで、なすべきことが明確になり、人財育成や組織の活性化に結びつくと考えています。
代田 雅史
(業務用営業本部 市場開発グループ グループ長)
普段会う機会の少ない、グループ内の幅広い部署の方と交流できる貴重な機会でした。自部署が抱える課題に対して参考になる取り組みも多く、大きな刺激に。とりわけ「ビジョンや夢を得意先との商談の前で語る」「部署の課題を事前に共有する」という事例は、是非自部署でも実践してみたいと考えています。
それぞれの「おいしい記憶」を言葉に書き起こすこと。
大切な想いにじっくりと向き合い、未来へつなげていきます。
社員とその家族を対象にグローバルにエッセーを募集
2010年よりコーポレートスローガン「おいしい記憶をつくりたい。」をテーマにエッセーを公募する活動を続けています。2017年にはキッコーマン株式会社の創立100周年を記念して、グループ社員および家族を対象にしたエッセーコンテストを実施しました。自身の食にまつわるエピソードやふれあいについて「書くこと」で豊かな気持ちになれる。食の事業に携わる私たちが食と向き合う時間をつくることが大切だと考えました。
一般の部・小学生以下の部に分け、日本語・英語・中国語の3カ国語でグローバルに募集が行われ、作品数は国内外から1300点を超えました。一次審査では、総勢約280名の社内審査員がエリア賞を選出。最終審査では直木賞作家の山本一力氏を審査員長に迎え、社内外の審査員によって、最優秀賞・優秀賞を決定しました。審査員からは、優劣はつけられない、涙なくして読み進められないとの声も多く、「読むこと」や仲間を理解する素晴らしさも再認識しました。
国際事業本部 海外管理部
部長 深澤 晴彦
「おいしい記憶」は、ただ単に味や食卓の一場面だけではなく、その前後のいろいろな想いや背景、人と人とのつながりを含むもの。「食」は身近なことですが、誰にでも必ず素敵な物語があります。今回、国内外から多くの素晴らしい作品が集まったように、国や言葉の違いを超えて共感できる、世界共通言語ではないでしょうか。コンテストを通じて「おいしい記憶」への理解を深めるとともに、自分たちが仕事を通してそのお手伝いをしていることを改めて誇りにしていきたいです。
野田工場 製造第1部
部長 木津 邦知
情景を脳裏に思い浮かべながら、楽しく審査をさせていただきました。記憶に伴う感情は作品ごとに違うけれど、それぞれが、その人の生き方に影響を与えた大切な記憶でした。審査後には、自らの「おいしい記憶」をもっともっと充実させたいと考えるようになりました。私たちの使命を果たすためには、お客様の気持ちになって考えることが出来なければならず、自分自身に「おいしい記憶」の引き出しがなければ、お客様の気持ちもわからない。キッコーマンの一員として果たすべき自身の役割の重さを、改めて認識できました。
深井 圭介
(工場 設備管理グループ)
何をテーマに書こうかと、ふと目にした茄子料理。祖父と過ごした夏の日々や海のにおい・・・。当時の風景に思いを馳せながら懐かしい気持ちになりました。そして自分の携わる商品は、そんな記憶の一部となってどこかで誰かの役に立っているのではないかと気付き、より一層、しっかりと業務に取り組む励みになりました。
下田 麻未
(広域営業本部 広域営業部)
おいしい記憶をくれた母へ感謝し、私自身もその記憶を次の世代へ繋ぎたい。作り手の存在があり想いがこもった「手作り」は、食の基本だと再認識しました。生活スタイルも様々な昨今ですが、それぞれの人にとって、背伸びせず、無理のない「手作り」が根付き続ければ、おいしい記憶は消えずにリレーされていくと信じています。
「キッコーマンの約束」の検討は2006年に始まりました。国内での事業領域の広がりとともに海外事業が成長し、グローバルブランドを再構築する必要がでてきたため、コーポレートマークも変える大がかりなプロジェクトになりました。ブランドを本当の意味で強くするためには、商品やサービス、それを支える社員の意識を変える必要があります。社員の一体感を高め、国内外のビジネス展開に対するグループ社員全体の参画意識を醸成する、新たな取り組みが不可欠でした。同時期に行われていた「食育プロジェクト」において、社員間で理念を共有して明文化し、体系化する取り組みが大きな成果を挙げていたことから、本プロジェクトでも同様のアプローチを実施することに。さまざまな部門から集まった若手・中堅社員からなるワーキング・グループを立ち上げ、「キッコーマンはお客様にとってどういう存在でありたいか」「お客様に何を約束し、何を伝えたいか」慎重に議論を重ねていきました。そして1年という歳月をかけ、現在の「約束」が完成し、そこから現在のキッコーマンブランド体系を築いていったのです。
「キッコーマンの約束」の規定から10年を迎えました。
検討会ワーキンググループの参加メンバーが集まり、当時の様子を振り返りました。
【西村】当時私は、事業が拡大していく中、グループ全体で共有できるブランドの理念が不可欠と考えていて、プロジェクトの立ち上げから参画しました。
【下田】国際事業部門での勤務経験から、国内外を問わずグループとしての一体感を醸成するために、その拠り所を明文化しなければ、という強い使命感がありましたね。
【小野】私も当時、ブランドのあり方を整理し、グループ全体の拠り所をつくるべきだと考えていました。
【西村】検討にはさまざまな部門のメンバーが携わったからこそ、関わった人すべてが理解者として、各組織への伝道師役になってくれたことが、とてもよい結果に。
【下田】自分の会社やグループがどんな存在であるべきか、その原点となる想いは何かなどの思考を深めていく議論を通じて、社内各所に大きなプラスの影響を与えたと思います。
【小野】事務局として全体を取りまとめていましたが、意見の相違や想いの強さを汲みつつ表現に落とし込むところで、専門家の意見をいただきながらも苦労した記憶があります。そのぶん充実感も大きかったですね。
【西村】忘れられない思い出は、新しいブランド体系について世界各地のグループ企業に赴き、意見交換したときのこと。どの国の社員も、食が大好きで、自然と話が盛り上がる。「同じ企業文化を共有しているんだな」と感じました。
【下田】この10年を振り返ると、会社やブランドについて、より多くの社員が自らの言葉で、その世界感や想いを説明できるようになったことが一番の変化かもしれません。
【西村】そうですね。スローガンも約束も、すっかり社内に浸透し「当たり前」のものとなりました。一方で、意識的に立ち返らなければ、表面的な理解にとどまってしまうようにも感じています。
【小野】節目を迎えた今だからこそ、ブランドの役割や意味を再認識する良い時期に来ているのかもしれませんね。
【西村】各々の業務にあわせて「約束」を換言し、具体的にアクションする。お客様のこころにブランドを築くには、地道な取り組みしかないと思います。
【西村】当時私は、事業が拡大していく中、グループ全体で共有できるブランドの理念が不可欠と考えていて、プロジェクトの立ち上げから参画しました。
【下田】国際事業部門での勤務経験から、国内外を問わずグループとしての一体感を醸成するために、その拠り所を明文化しなければ、という強い使命感がありましたね。
【小野】私も当時、ブランドのあり方を整理し、グループ全体の拠り所をつくるべきだと考えていました。
【西村】検討にはさまざまな部門のメンバーが携わったからこそ、関わった人すべてが理解者として、各組織への伝道師役になってくれたことが、とてもよい結果に。
【下田】自分の会社やグループがどんな存在であるべきか、その原点となる想いは何かなどの思考を深めていく議論を通じて、社内各所に大きなプラスの影響を与えたと思います。
【小野】事務局として全体を取りまとめていましたが、意見の相違や想いの強さを汲みつつ表現に落とし込むところで、専門家の意見をいただきながらも苦労した記憶があります。そのぶん充実感も大きかったですね。
【西村】忘れられない思い出は、新しいブランド体系について世界各地のグループ企業に赴き、意見交換したときのこと。どの国の社員も、食が大好きで、自然と話が盛り上がる。「同じ企業文化を共有しているんだな」と感じました。
【下田】この10年を振り返ると、会社やブランドについて、より多くの社員が自らの言葉で、その世界感や想いを説明できるようになったことが一番の変化かもしれません。
【西村】そうですね。スローガンも約束も、すっかり社内に浸透し「当たり前」のものとなりました。一方で、意識的に立ち返らなければ、表面的な理解にとどまってしまうようにも感じています。
【小野】節目を迎えた今だからこそ、ブランドの役割や意味を再認識する良い時期に来ているのかもしれませんね。
【西村】各々の業務にあわせて「約束」を換言し、具体的にアクションする。お客様のこころにブランドを築くには、地道な取り組みしかないと思います。
メニュー開発グループ 担当マネジャー)
企画1グループ 企画1グループ長)
ション部 報道・IRグループ)
藤元 康平
(プロダクト・マネージャー室 新分野商品開発グループ グループ長)
商品開発に携わる者として、品質の高さや栄養バランスは当然の責任と考え、時代や文化にあった新しい食生活やおいしさなどの提案や感動を提供し続けたいです。いつ・どのような生活シーンに取り入れていただくかに重点を置いて開発した商品は反響も大きく、多くの方へ健康を届けられた実感もありました。
流田 祐吾
(広域営業本部 広域営業部 営業グループ グループ長)
営業の際、食卓の「笑顔」に貢献できるかを常に思い浮かべ、お客様の目線に立つことで、絶対の自信を持って交渉に臨むことができています。判断に迷った際、自分の決断が「キッコーマンの約束」を果たすことができているのか。職種の異なる多くの社員がいる中で、羅針盤のような役割を果たしていると思います。
市川 真規
(首都圏支社 東東京支店)
新しい食生活を発信する、ワクワクするような売り場づくりで約束を果たしていきたいと考えています。量販店での催事では、しょうゆのおいしさを楽しく伝える商品を提案しました。魅力ある売り場づくりのためにバイヤーとの信頼関係が大切です。現場から日々学ばせていただいています。
※部署・役職名は2018年2月現在のものです