研究機関誌「FOOD CULTURE No.25」アジアのソイソース『フィリピン、タイ、ベトナムにおけるソイソースの利用』

フードコーディネーター・調理文化研究家 福留 奈美

アジアのソイソース『フィリピン、タイ、ベトナムにおけるソイソースの利用』

1.はじめに

「sashimiやsushiにはkikkomanよね。」というフィリピンの共同研究者の一言が始まりだった。フィリピンでは日本の醤油といえばkikkomanが代表的であるため彼女はそういったのであるが、日本の食べ物である ‘sushi’を味わうときには日本の‘shoyu’でなければという感覚がフィリピンで浸透していることを知り嬉しく思った。そして同時に、フィリピンの‘soy sauce’は何に、どのように使っているのだろうと疑問に思った。
アジア各国に、大豆や魚介類を塩で漬けて発酵させる調味料がある。日本のものとしては味噌、醤油が世界に知られているが、しょっつる、いしる等、魚介類を発酵させた調味料もある。タイやベトナムではフィッシュソースのナンプラーやヌックマムが有名であるけれど、ソイソースや味噌様の大豆発酵調味料もあると聞いた。はたしてどのような使い分けがされているのか、素朴な疑問から調べることを始めた。
英訳すると一律に‘soy sauce’と訳せるものがアジア各国に存在する。例えば、日本の醤油と韓国のカンジャンは、材料も作り方も異なることをアジアのソイソースシリーズ第一回(FOOD CULTURE No.24)で紹介した。つづく本稿では、魚醤卓越地帯に含まれるフィリピン、タイ、ベトナムの3カ国を対象国に選び、ソイソースの利用について調べたことを報告する。

2.塩味系発酵調味料の種類

発酵調味料には、うま味成分のほか酸味を多く含む酢、甘味を多く含むみりん、塩蔵により塩味を多く含む発酵調味料がある。ここでは、塩分を多く含む発酵調味料を塩味系発酵調味料と呼び、フィリピン、タイ、ベトナムの3カ国に日本と韓国を加えて一覧にまとめた(表1)。大豆やその他の穀物を原料とする穀醤(こくびしお/こくしょう)に比べ、魚やエビ、貝類等、海や淡水からの魚介類を塩漬けにして発酵させる魚醤(うおびしお/ぎょしょう)は実に多様である。日本では、しょっつる等のフィッシュソースを魚醤(ぎょしょう)と呼ぶことが多いが、表1では石毛直道氏の分類に従い魚醤油(さかなしょうゆ)とした。
ソイソースは、各国で総称があり、日本では醤油、韓国ではカンジャン、フィリピンではタガログ語でトヨ、タイではシーユーと呼ぶ。ベトナムではソイソースの一般名称はヌックトゥーンであるが、北方ではシジャウの方が一般的である。
一方、大豆・穀物ペースト(または固形物・液体)は、原料、作り方、色や形状が国ごとに異なるため一律に比較することができない。オイスター風味のソースは、タイで大豆ベースのソースを原料にして生産されているため、国産品の多いベトナムも含め記載した。製法や状態は異なるが牡蠣風味のソイソースということで日本の牡蠣醤油も加えた。フィッシュソースは各国に存在するが、ここでは原料の違いまでは言及しない。フィッシュペースト、シュリンプペースト、塩辛類は、魚、エビ・アミ類だけでなくさまざまな海産物、淡水の生き物が原料となり、地方性も豊かであり、調味料として使う国もあれば、そのまま食べることが中心の国もある。各国の塩味系発酵調味料に関する先行研究は多数ある。それらを統合して、詳細に比較するようなことができたら面白いと思う。
さてここで、本題であるソイソースに話をもどし、3カ国での利用状況に加え、日本の醤油の使われ方、日本でのアジア食材の広がり等についてみていくこととする。

表1.アジア5カ国の塩味系発酵調味料
1.国 2.ソイソース 3.大豆・穀物ペースト(または固形物・液体) 4.オイスター風味のソース 5.フィッシュソース
※液体で透明のもの
6.フィッシュペースト、シュリンプペースト、塩辛類(原料)
日本 Shoyu Miso,Shio-koji,shoyu-koji Kaki-shoyu Sakana-shoyu(Shotturu,Ishiru/Ishiri,Ikanago-shoyu) Shiokara (Fish, Fish intestine/roe/milt/kidney, shrimp, squid, octopus, sea cucumber, ascidians, etc.)
醤油 味噌、塩麹、醤油麹 牡蠣醤油 魚醤油(しょっつる、いしる/いしり、いかなご醤油) 塩辛(魚、魚の腸/卵/白子/肝、エビ・アミ類、イカ、タコ、なまこ、ホヤ等)
韓国 Gangjang Doenjang, Gochujang, Cheongukkjang (oyster sauce from China) Aekjeot Jeotgal (Fish, Fish intestines/roe, shrimp, shellfish, oyster, squid, crab and etc.)
カンジャン テンジャン、コチュジャン、チョングッチャン (中国からの輸入オイスターソース) エクチョ チョッカル(魚、魚の内臓・卵、エビ・アミ類、貝類、牡蠣、イカ、カニ等)
フィリピン Toyo Tausi,Miso,Tahure (oyster sauce from China) Patis Bagoong (Fish, shrimp, oyster, clams, fish roe, shrimp roe and etc. )
トヨ タウシ、ミソ、タフレ (中国からの輸入オイスターソース) パティス バグオーン(魚、エビ・アミ類、牡蠣、二枚貝、魚卵、エビの卵等)
タイ Si-iw Tao chiau Nam mun hoi Nam pla Nam Budu/Pla ra, etc. (Fish), Kapi, etc(Shrimp), Poo dong(crab), Hoi dong(mussel), etc.
シーユー タオチオ ナンマンホイ ナンプラー ナンブドゥ/プララーなど(魚)、カピ(エビ・アミ類)、プードン(カニ)、ホイドン(ムラサキガイ)等
ベトナム Nuoc tuong, Xi dau tuong,Chao Dau hao Nuoc mam Mam(Fish, Shrimp, clams, sea urchin, Echinoidea family, etc.)
ヌックトゥーン、シジャウ トゥーン、チャオ ジャウハオ ヌックマム マム(魚、エビ・アミ類、ウニ、貝、ゴカイの類等)

3.フィリピンのソイソース利用

3-1.トヨを使うフィリピンの料理

代表的なフィリピン料理のひとつアドボは、肉や魚介類を酢でマリネして煮込んだり、そのまま蒸し煮にしたもので、食材や味付け、調理法にはかなりの多様性がある。フィリピン料理店でよく見かける代表的なものは、豚肉または鶏肉をトヨ(ソイソース)で煮込んだものである。アドボ専門の料理書に収録された200品近くになるレシピを調べたところ、トヨの使用率は7割近くであった。アドボにはトヨをよく使うといってよさそうである。
アドボに限らず、他の煮込み料理でもトヨは使われる。パタティムは、中国風のフィリピン料理として定着した料理で、豚の骨付き肉やバラ肉をトヨとオイスターソースで煮込む。タパは肉料理で、塩とスパイスで塩漬け、または干した肉を薄く切り、砂糖とトヨで甘辛く味付けして焼いたもので、ごはんと目玉焼きを添えて食べる。フィリピンの朝食メニューの選択肢に、豚肉または牛肉のタパは必ず含まれている。
タガログ語でつけダレを意味するsawsawanは、フィリピンの重要な食文化のひとつとされる。料理の味付けは、テーブル上で各人の好みに合わせてsawsawanをかけることで完成するという考え方である。パティス(フィッシュソース)やトヨにカラマンシーや酢で酸味を、タマリンドで酸味と甘味を足し、ニンニクやタマネギのみじん切りを加えたsawsawanがロースト肉や魚の蒸し煮等に添えられる。フィリピンの代表的かつ唯一ともいえる香酸柑橘であるカラマンシーは、トヨとの相性がよい。トヨ・カラマンシーをと頼めばどこのレストランでも気軽に出してくれ、炒め物や肉料理、ごはん等にかけて使う。大手メーカーが製品化したものも出回っている。

豚肉のアドボ
豚骨付き肉のパタティム
ビーフタパ
蒸し物に添えたトヨのつけダレ
トヨのカラマンシー添え
市販のカラマンシー果汁入りトヨ

3-2.フィリピンのソイソース消費と分類

フィリピンの全国栄養調査(表2)によると、ソイソースと魚醤3タイプの一日当り消費頻度はほぼ同じであるが、消費している世帯の割合はソイソースが3割を超え、家庭では魚醤よりもより一般的に使われていることがわかる。
大型スーパーの国産ソイソース売場には、小袋包装(60mL~)のものから1ガロン(3.785L)容器まで、大手3社(Silver Swan, Datu Puti, Marca Piña)の他にも3~4社のブランドが並んでいる。隣接する魚醤の販売棚よりも売場は広い。
ソイソース売り場には、‘Soy sauce, Chinese soy sauce, Seasoning sauce’の3タイプが並んでいる。一般的に、フィリピンのトヨは日本の醤油に比べて色が濃く塩味が強いと認識され、合わせ調味料にしたり、加熱調理に使うものとされる。チャイニーズソイソースも加熱調理に使われ、シーズニングソースはマギーに代表されるように卓上で目玉焼きにかけたりごはんにかけたり万能調味料として使われる。
通商産業省(DTI)製品基準化局(BPS)が策定するフィリピン国家規格(PNS)においては、ソイソースは‘Fermented(発酵)’、‘Hydrolyzed(加水分解)’、‘Blend(混合)’の3タイプに分けられている(表3)。原材料表示の例を、代表的なブランドについてまとめた(表4)。フィリピンのソイソース作りは、古くは家庭で甕に仕込む中国式のものであったが、近代になって日本の醤油作りの技術を取り入れ産業化してきたという。詳しくは、Sanchez博士の著書*1を参照いただきたい。
フィリピン大学の共同研究者を含む6名と表4中の1,2,3,5,8,9についてテイスティングをした。意見をまとめると、1,3,5は塩味が強く、とくに5はフィッシュソースのパティスのような塩辛さか‘fishy’に感じる、3はケミカルフレーバーが強く好きではないけれど料理にはよく使っている、2,8は塩味が弱く甘味があってバランスがよく、ごはんにそのままかけるのにいい、9は香りも味も他とまったく違い大豆フレーバーが強く塩味が弱くて刺身や寿司に合わせたい、という評価であった。私自身は2,8,9にうま味を強く感じたが、フィリピンの方からはUMAMIについてのコメントはなかった。
フィリピンでは、UMAMI=グルタミン酸ナトリウム(MSG)のイメージが強く、食材や調味料の味わいを評価するときにUMAMIについて意識することは少ないという。フランスの食品科学の研究者からも同様の話を聞いたことがある。UMAMIは五つの基本味のひとつであり、日本の食文化を説明するときに欠かせない重要なキーワードである。改めて、諸外国でUMAMI理解の啓蒙活動が必要であると感じた。

国産ソイソース売場
1ガロン容器が並ぶ棚
表4中の番号、1,2,3,4,5
表4中の番号6,7
表4中の番号8(右のボトル)
表2. フィリピンにおける調味料の消費頻度および消費世帯比率
品目 消費頻度(1日当たり) 消費世帯(%)
砂糖 1.3 81.1
ココナッツオイル 1.5 70.5
塩(粗塩) 1.0 64.9
ソイソース 1.0 30.8
ヨウ素添加塩 1.0 14.6
ビネガー(ココナッツ) 1.0 14.3
ビネガー(パイナップル) 1.0 14.2
ココナッツクリーム 1.0 13.9
バグオーン イスダ、ギナモス(フィッシュペースト) 1.2 10.1
パティス(フィッシュソース) 1.0 6.1
アラマン(シュリンプペースト) 1.0 4.7
マヨネーズ 1.1 2.2
*36,634世帯(17地方、3,377地区)の調査
*第7回全国栄養調査(2008)報告,FNRI-DOST, 2010より抜粋
表3. フィリピンにおける調味料の消費頻度および消費世帯比率
ソイソース
■総窒素 (BAFPS PNS*) 最小0.4%
■3MCPD**(MC***4s. 2002) 最大1ppm

■(PNS 274:1993, DTI-BPS****) 発酵
Fermented
加水分解
Hydrolyzed
混合
Blend
pH 4.3-5.0
食塩 %, (m/m) 15-25
無塩可溶性固形 5
総窒素 %, (m/m), 最小 0.6 0.4 0.6
アミノ態窒素 %, (m/m), 最小 0.20 0.14 0.20
耐塩性酵母総菌数 20
※BAFPS PNS:農水産物基準局 フィリピン国家規格
※※3MCPD:3- クロロ-1,2-プロパンジオール
※※※MC(局通知)4s. 2002:
※※※※DTI-BPS:通商産業省 製品規格化局
表4.ブランド・製品別 原材料表示(例)
ブランド名 製品名 原材料
1 Silver Swan Soy Sauce 水、大豆抽出物、小麦粉、ヨウ素添加塩、カラメル、安息香酸ナトリウム0.1%未満
2 Datu Puti Soy Sauce 水、大豆たんぱく加水分解物、ヨウ素添加塩、カラメル色素、グルタミン酸ナトリウム、酸味料、ソルビン酸カリウム、香料、合成着色料
3 Marca Piña Soy Sauce 水、大豆、ヨウ素添加塩、カラメル、小麦、安息香酸ナトリウム
4 Coconut Brand Soy Sauce, Fermented 水、塩、小麦粉、(自然)たんぱく加水分解物、濃縮ソイソース、カラメル色素
5 Carp Premium Soy Sauce, Naturally Fermented, All-Purpose Seasoning 大豆、塩、カラメル、小麦粉、その他香辛料
6 SM Bonus Premium Soy Sauce 大豆、小麦、砂糖、ヨウ素添加塩、水、保存料(安息香酸ナトリウム)0.1%未満
7 SM Bonus Chinese Soy Sauce 小麦粉たんぱく加水分解抽出物、大豆、水、塩、カラメル色素
8 Sure Buy Seasoning(All-Purpose) 大豆、小麦、砂糖、ヨウ素添加塩、水、保存料(安息香酸ナトリウム)0.1%未満
9 Kikkoman (imported from Singapore) Naturally Brewed Soy Sauce 水、大豆、小麦、塩、保存料(安息香酸ナトリウム)
参考文献:*1 Prischilla Chinte-Sanchez,‘Philippine fermented foods Principles and technology’, The university of the Philippines press, Philippine, 2008

3-3. フィリピンにおける醤油の利用

マニラの商業中心地マカティでは、1食600~700ペソ(約1600~1900円、2015.4.10現在)の食べ放題の店が人気である。そのひとつYakiMIXでは、寿司、天ぷら、すき焼きの日本料理コーナーが独立してあった。
フィリピンでは、寿司にワサビ醤油をつけるだけでなく、カラマンシーの果汁を醤油にしぼりこんで合わせる人も多い。フードコートの持ち帰り寿司にも生のカラマンシーが添えてあった。江戸前寿司職人養成校の東京すしアカデミー(新宿)は、シンガポールに姉妹校があり、マニラでも地元の料理学校と提携して寿司コースをスタートした。アジアの寿司事情に詳しい高橋講師によると、フィリピンの寿司はロール中心で、にぎりでもマヨネーズをトッピングするものが多いという。カラマンシーの酸味がきいた醤油で試してみると、油脂分の多い‘sushi’をさっぱりとおいしくいただけた。日本でも料理にポン酢を使うことはよくあるが、寿司には白身の魚など限られたネタにしか使わない。今後世界のどこかで、‘sushi’に香酸柑橘果汁入りの‘shoyu’が使われるようになったとしたら、それはフィリピン発の食べ方といえるのかもしれない。

YakiMIXの寿司コーナー
フードコートの持ち帰り寿司
寿司講習を行う高橋秀之講師

4.タイ

4-1. シーユーを使うタイの料理

アイアンシェフとして知られ、タイ伝統料理の振興に尽力するレストラン「サイアムウィズダム」のチュンポルシェフは、タイの伝統料理は魚介を発酵させたナンプラー(フィッシュソース)やカピ(シュリンプペースト)で作るもので自分のレストランではシーユー(ソイソース)はほとんど使わないという。ランチにおすすめのタイメニューを選んでいただいたら、見た目には中国の空芯菜炒めに見える料理でもカピが使われていた。
一方、タイの共同研究者にシーユーが欠かせないタイ料理を尋ねると、いくつかの代表的なものがあげられた。
パッタイは、タイの代表的な麺料理で、やや太めの米粉麺(ビーフン)を炒めて、シーユー(またはシーズニングソース)とナンプラーを組合わせて味を付ける。人によってはナンプラーだけを、あるいはシーユーだけを単独で使う人もいる。
カオパッカプラオは、タイバジル入りのシーユー炒めで、豚、鶏、牛、内臓、魚介類と主材料は何でもよい。ひき肉で作ったものが、ガパオと呼ばれて日本でも知られてきた。
クアイティアオパッシーユーは、クアイティアオ(潮州系華人がもたらしたとされる米粉麺の総称)をシーユー(ソイソース)でパッ(炒める)料理である。麺に限らず野菜や肉をシーユーで炒めた料理はパッシーユーと呼び、タイでは一般的である。クアイティアオには、幅の太いセンヤイ、細いセンレッ、極細のセンミー等の種類がある。クワイティアオムーナームとなるとムー(豚肉)の入ったナーム(スープ)の麺となり、フードコートで食べた汁麺はシーユーで味付けされていた。
タイでは、一部の伝統料理は別としても、タイ料理なのか中国料理なのか、そういった区別があまりされずに日常的にシーユーを使った料理が食べられているようである。そんな中、中国色が強いことがわかりやすいタイ料理として、パッパッブーンファイデーン(空芯菜炒め)とクンオッブウンセン(エビと春雨の土鍋炒め)があげられる。どちらもシーユーにオイスターソースを組合せて味付けをする。
タイレストランと料理教室を国内外で展開するブルーエレファントで料理講習を受けた。チャールズ・ブラナ講師によれば、タイでは塩味をつけるためにシーユーカオ(ライトソイソース)を、濃い色と甘味をつけるためにシーユーダム(ダークソイソース)を併用して使い、中国風のタイ料理ではシーユーにナンプラーやナンマンホイ(オイスターソース)を組合せることも多いという。タイ家庭料理の本でも、シーユー、ナンプラー、ナンマンホイを組合せて使っている例がいくつも見られる。日本ではこいくち醤油とうすくち醤油を併用することは少ない。フィリピンでは、ソイソースの種類として色や味わいに大きな違いがないため、組み合わせることもない。それに対し、タイの特徴的なソイソースの使い方として、濃度や甘味、色に違いのあるライトタイプとダークタイプのシーユーを組み合わせて、仕上がりの色と味をコントロールするということがわかった。また、タイでは、シーユーやナンマンホイにナンプラーを組合せることで、中国風の味をタイ風にアレンジして受容したものと考えられた。

チュンポル・ジャンプライシェフ
タイカレー、トムヤムクンと青菜炒め
パッタイ(タイのビーフン炒め)
カオパッカプラオ
(タイバジルの炒め物)
クアイティアオムーナーム
(豚肉スープの米粉麺)
エビと春雨の土鍋炒めの材料(料理教室にて)
エビと春雨の土鍋炒め(料理教室にて)
チャールズ・ブラナ講師
(ブルーエレファント料理教室、バンコク)
シーユーを使った空芯菜炒め
(バンコク市内のタイ料理店にて)

4-2.タイのソイソース消費と分類

タイのテーブルソースの消費量をみてみる。ソイソースと大豆ペーストを含む大豆ベースのソースの消費量は15%であるが、金額としては31%を占め、ナンプラーよりも単価が高いことがわかる(図1)。
大豆ベースのソースの内訳(図2)をみてみると、総額58億タイバーツの半分以上をシーズニングソースが占め、ライトソイソース(シーユーカオ)は2割、スイートソイソース(シーユーワン)、ダークソイソース(シーユーダム)、大豆ペースト(タオチオ)は各々1割以下である。
Thai Industrial Standards Institute(TISI)ではソイソースを大きく3つに分けている(表5)。

中でも発酵タイプのソイソースは、ライト、ソルトダーク、ダーク、およびスイートソイソースの4つに分けられている。ソルトダークソイソースは、甘味が少なく濃いタイプで、カオパッカプラオに向くとされ、市場でのシェアは非常に少ないが地方の小さなブランドが料理人の間で知られている。一般市場では、ダークとブラックは同じ意味で使われており、ダークまたはブラックソイソースはライトソイソースに甘味、色、粘性等を加え調味したもので、料理に少しの塩味と甘味、濃い色をつけるために使われる。一方スイートソイソースは、廃糖蜜等の甘味料が主原料で、ライトソイソースの含有比率は低く、主に甘味付けと色付けのために使われる。このほか、ブラックスイートソイソースという中間的なものがあり、メーカーが独自に配合している。
ケミカルソイソースは、市場ではソースプルンロット(シーズニングソース)と表示され、国産ブランド品は緑キャップのパッケージで売られていてわかりやすい。ヘルシーボーイ社で価格を比べてみると、300mLの1番搾りのライトソイソースが24バーツであるのに対しシーズニングソースは19.5バーツと割安感がある。
セミケミカルソイソースは、日本語からの‘shinshiki shoyu’が対応しているが、JASの混合醸造方式(新式醸造とも呼ばれる)とは正確には作り方が異なり、実用化に向けて実験的に生産されているとのことである。
タイのブランド別市場占有率をみると(図3)、大手6社で95%近くを占め、マギーブランドをのぞいても80%が国産メーカーのもので、その他に含まれる日本の醤油ブランドは1%未満である。

図1 タイにおけるタイプ別ソース類の市場割合(量)
図1 タイにおけるタイプ別ソース類の市場割合(金額)
図2 大豆ベースのソースのタイプ
図3 大豆ベースのソースのブランド別市場占有率
最大手メーカー ヘルシーボーイの各タイプ
1番搾りライト/ ブラック / スイート / ブラックスイートソイソースとシーズニングソース)
緑キャップのシーズニングソース
タイでソイソースを最初に作り始めたNguan Chiang社(1912年創業)。船のマークが目印

4-3.タイで広まる日本の醤油味

世界のラーメンブームの中では、濃厚な白濁した豚骨スープのラーメンが人気である。豚をよく食べるフィリピンでも、博多系豚骨ラーメンの店が大成功していた。一方タイでは、50年近く前に石川県でラーメン店を始めた株式会社ハチバンが、1992年バンコクで「8番ラーメン」の第一号店をオープンした。現在110店舗を展開し、石川県の人だけでなく、タイの人にとってもラーメンといえば ‘Hachi-ban’ なのだそうだ。その一番の人気メニューが醤油ベースの野菜ラーメンで、それにも日本式の醤油が使われていて、タイ消費者の間に根付いていることが面白い。
また、バンコクの大型スーパーでは、日系調味料売場が充実していることに驚いた。輸入品だけでなく、アジアで現地生産されているものも含め醤油や醤油ベースのタレ製品がずらりと並ぶ。中国醤油の影響を色濃く受けていると見受けられるタイにあって、今後、日本式の醤油の味はどのように広まっていくのだろうか。注目したいところである。

表5 タイにおけるソイソースの分類と定義
分類 タイ語表記 意味 定義
1. 発酵ソイソース シーユー ソイソース 自然発酵の工程によるソイソース
 1.1 ライトソイソース シーユーカオ 白いソイソース 調味料・着色料を添加または無添加の発酵ソイソース、1.2、1.3、1.4、3、4のベースとなる
 1.2 ソルトダークソイソース シーユーダムケム 塩味の黒いソイソース 1.1の発酵を進めることで、より濃い色で濃縮したもの
 1.3 ダークソイソース シーユーダム 黒いソイソース 1.1と甘味料を混合し、好ましい色、濃さ、味にしたもの
 1.4 スイートソイソース シーユーワン 甘いソイソース 少量の1.1を甘味料に混ぜ、好ましい甘さに調整したもの
2. ケミカルソイソース ソースプルンロット 調味ソース 酸加水分解した大豆由来のソース
3. セミケミカルソイソース シンシキ ショーユ 日本由来の名前と技術をもつが日本の新式醤油とは異なる 発酵と酸分解を組み合わせて味わいと香りを維持しつつ製造期間の短縮を進めたもの
出典:Thai Industrial Standards Institute(TISI)
8番ラーメンの看板メニュー野菜ラーメン
大型スーパーの日系調味料売場

5.ベトナム

5-1. ヌックトゥーンを使うベトナムの料理

ベトナムの麺には大きく4種ある。フォー、ブン、フー・ティウはベトナムを代表する米粉の麺であり、ミーは小麦粉の中華麺である。汁麺はヌックマム(フィッシュソース)で味を付けることが多く、ミーや西洋のパスタ等、小麦粉を使った麺にはヌックトゥーン(ソイソース)を用いることもある。カフェで見かけたチャイニーズ・スパゲッティというメニューでは、パスタをヌックトゥーンで味付けしていた。日本では、醤油味のパスタを和風パスタと呼び日本の味として醤油を使う。しかしベトナムでは、少なくともホーチミンでは、ヌックトゥーンは中国風のイメージを与えるもののようである。
街中の食堂やデリショップでよく見かける豚の角煮にゆで卵を添えたティコチウンにもヌックトゥーンは使われる。ティは肉を、コは煮る、チウンは卵を意味する料理で、持ち帰り弁当のごはんには、水と砂糖を加えたヌックトゥーンのタレが添えられていた。食堂でもつけ合わせの野菜やごはんにかけるために、生唐辛子の輪切りが入ったヌックトゥーンのつけダレがついてくる。シーズニングソースやソイソースベースのタレをごはんにかけて食べるというのは、フィリピン、タイ、ベトナム3カ国で共通した食べ方であった。
このティコチウンと同様の料理は、フィリピンにもタイにもあり、日本でも豚の角煮、沖縄ではラフテーとして親しまれている。大豆を発酵させた「醤」が中国起源とするならば、この料理は中国由来の料理として各国で受容され、比較的原形をとどめたまま定着しているひとつの例といえるのかもしれない。
しかしホーチミンでは、ティコチウンをヌックトゥーンではなくヌックマムで味付けする人もいるという。ベトナム料理教室an comを主宰するベトナム料理研究家の伊藤忍氏によると、中部や北部ではシジャウ(ソイソース。北ではヌックトゥーンとは呼ばない)を使う料理が多くあるのに対し、ホーチミンなど南の方では料理の味付けをヌックマムですることが多いという。南北に長いベトナムは、中・北部と南部では歴史的背景が異なり、隣国との交わりや中国からの影響の受け方も時代によって違う。
ホーチミンの食堂で、醤油色に見える魚の煮付けを食べた。見た目はソイソースそのものであるが、ヌックトゥーンではなくヌックマムで味をつけているという。ベトナムでは、砂糖を焦がしたり、カラメルで料理に濃い色と風味をつけ、塩味はヌックマムでつける料理がいくつもある。魚介の汁だけでなく、肉が主体の麺や煮込み料理であっても、フィッシュソースのヌックマムを組み合わせることをする。
ベトナムのヌックトゥーンのタイプについては後述するが、ベトナムには、タイにあるようなドロリと濃くて色を付けるためのダークタイプのヌックトゥーンはない。それは、ココナッツウォーターを煮詰めて作る「カラメル」が伝統的な食材として存在するためだと考えられる。カラメルは、ココナッツウォーターを使っているかどうかと、その比率で値段が異なる。
ベトナムには、ヌックトゥーンが欠かせない料理分野がある。仏教の寺に隣接する精進料理レストランでは、ヌックマムやマムトム(シュリンプペースト)のかわりにソイソース、大豆ペースト、ピーナツソース等が使われる。

豚角煮とゆで卵のランチセット、ヌックトゥーンのつけダレ付き
デリショップの角煮弁当
ヌックマムの青魚の煮付け
醤油色に見える汁でもヌックマムで味をつける
カラメル(真ん中はココナッツウォーター100%のもの)
寺に隣接したレストランの料理
ホーチミン市内中心部にあるヴィンギエム寺院

5-2.ソヤソースのタイプ

ベトナムでは、ヌックトゥーンのことを‘soy sauce’ではなく‘soya sauce’と表記し、ソヤソースと発音する方が一般的である。‘Soy’は、スペイン語で‘soja(ソハ)、soya(ソヤ)’、フランス語で‘soja(ソジャ)、soya(ソヤ)’という。フランス統治時代を含め、ヨーロッパの影響を受けた名残が残っているものと思われる。
ベトナムでは、量ベースでも金額ベースでも、ソース・ドレッシング調味料類の消費は、フィッシュソースのヌックマムが70%強を占め、ソヤソースは20%未満である(図4)。

調味料最大手のマサン社では、安全性に配慮した高級路線の商品でシェアを拡大し、2011年にはソヤソースの売上の78%を占めるに至った。マサン社の調べによると、ベトナムでの一人当たりのソヤソースの消費金額はタイに比べて低く、今後まだまだ売上増の可能性があるとして、市場拡大を狙っている。
ベトナムでは、国家基準(略称TCVN)によってヌヌックトゥーンを3つのタイプに分類している(表6)。ホーチミン市内の大型スーパー2カ所で売られているヌックトゥーンを集めてみた。計7社、23アイテムのヌックトゥーンがあり、原料としては、大豆に加えてピーナッツを原料に使っているものが多いことが、ベトナムの特徴であった。
タイ同様にベトナムでは、ソヤソースの製法は甕で仕込む中国式を原形としている。ろ過の工程では、袋にもろみを入れて自然に滴り落ちる1番搾りの液体と、残りかすに塩水を通して2番搾り以降、塩水抽出を重ねて窒素分を取り出した液体を区別して製品化する会社が多い。ちなみに日本では袋に入れたもろみを重ねて圧搾し、1回で搾り切る方法をとる。
ヌックトゥーンを市場で見てみると、商品ラベルには国家規格の分類ではなく、次の3つの名前で区別して売られていた。1)スタンダードタイプは無印、またはタンヴィ(薄い、lightの意味)の表記がついたもの、2)ダムダックまたはハオヴィ(いずれも濃い、濃縮したの意味)は濃いタイプ、そして 3)シーズニングソースである。
1)と2)は言葉の意味からは日本のうすくち、こいくちを想像するが、味わいは若干違うものの、見た目も濃さもそれほど違わないように感じた。聞くところによると、1)はそのまま料理にかけても食べられる薄さで価格も低いため料理店などで使いやすいタイプ、ハオヴィは濃いタイプなので水や酢を加えてつけダレにする、というような使い分けがされているようであった。
また、ベトナムでは、ヨウ素添加をうたった調味料が多く、ヨウ素添加塩を使ったヌックトゥーンがいくつもあり、ラベルデザインでI-OTの文字を強調している。

図4 ベトナムにおけるタイプ別ソース類の市場割合(量)
図4 ベトナムにおけるタイプ別ソース類の市場割合(金額)
表6 ベトナムにおけるソイソースの製法による分類基準
分類 ベトナム語表記 定義
自然醸造によるソイソース ヌックトゥーン
レンマン
大豆または大豆と穀物の混合物を原料に、アスペルギルス・オリゼ、および/またはアスペルギルス・ソヤ等のカビ・酵母・菌類を加え、加塩して発酵・醸造したソイソース。甘味料の有無は問わない
醸造によらない、加水分解によるソイソース ヌックトゥーン
テュウイファン
大豆および/または脱脂大豆、脱脂ピーナッツを酸または酵素で加水分解し加塩して加工したソイソース。甘味料の有無は問わない
混合ソイソース ヌックトゥーン
レンマン
ケトホップ
テュウイファン
大豆または大豆と穀物の混合物を醸造したものと酸または酵素で加水分解したものを混合したソイソース
調味料メーカー、アイテム数ともに多い
マサン社のトップ 3 ブランド。チンス(左)は微生物による発酵・醸造をうたった商品。1番搾りタイプ(中)には‘長男’、セカンドクラス(右)には‘次男’の意味の名前がついている
大手3社の左は無印/タンヴィ(薄い)タイプ、右はダムダック/ハオヴィ(濃い)タイプ
コンビニで売られていたヨウ素添加塩

5-3. 魚醤文化の強いベトナム

ベトナムでも、フィリピン、タイ同様につけダレ文化が発達している。マム(魚やエビ・アミ類のペースト)、ヌックマム(フィッシュソース)、トゥーン(大豆ペースト)、ヌックトゥーン(ソイソース)は、酢、香酸柑橘の搾り汁、砂糖、果物、ピーナッツなどさまざまな調味料、食材と組み合わさり、つけダレに加工されて食卓に並ぶ。
今回訪問した3カ国を、ソイソース対魚醤という対比でみてみると、フィリピン、タイ、ベトナムの順にソイソースの利用率が高く、ベトナムでもとくに南部のホーチミンでは魚醤文化が強いように感じた。
表1に示したように、各国に魚介類を発酵させた塩辛・ペースト類は多様に存在するが、マニラ、バンコク、ホーチミンという都市部の大型スーパーマーケットで今回見た限り、フィッシュペースト、シュリンプペースト等の種類、ブランド数ともにホーチミンがとくに多かった。スーパーマーケットの棚には、瓶詰された魚とエビ・アミ類の塩辛・ペーストが10種、15ブランドが並び、フレッシュマーケットの手作り品を売るお店では、固形物とペースト状にひいたものが計10種近く売られていた。干物屋で売られる小エビや魚の干物の種類は30種以上にものぼり、海産物や淡水からの産物の多さに驚いた。ちなみに、タイのナンプラーは、ベトナムのヌックマムの影響を受け20世紀に急速に広まったと嵐山氏は語っている(FOOD CULTURE No.6)。

以上、フィリピン、タイ、ベトナムのソイソースおよび塩味系発酵調味料に着目し、現地をまわって集めた情報を紹介した。知れば知るほど分からないことが分かってくるものである。

ホテルの朝食ビュッフェで選べるつけダレ
食堂の卓上調味料の瓶

6.日本の中のアジア

さて、アジアの食材・調味料や加工食品は、日本のどこに行くと買えるのであろうか。各地にある中華街では、食器、雑貨も含めて中国系の食材の多くが入手可能である。東京では、多国籍の食材が揃う街として上野のアメ横が知られ、アメ横センターの地下食品街ではアジア各国の調味料や乾物、鮮魚などを買い揃えることができる。錦糸町にもアジア全般の食材が揃う食料品店があり、とくにタイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、インドなどの食材・スパイス類が充実している。新大久保に韓国料理店と食材店が集まっていることは前報で報告した。
コンビニエンスストアでインスタントヌードルのフォーは定番商品となり、100円ショップのレトルトコーナーではタイのグリーンカレー、レッドカレー、インドのキーマカレー等が売られるようになった。ベトナムのコーヒーやかき氷チェはオシャレなアジアンカフェの定番メニューである。少し前まで「エスニック料理」とひとくくりにされていた感のあるアジアの料理が、国ごとの特徴を知り、日常的に味わえるようになり、料理教室では詳細な作り方を輸入食材や調味料の情報とともに学べるようになってきた。今後ますますアジアの食文化は細分化され、世界に広がっていくのではなかろうか。
そんな中、日本は日本の食文化をどのように世界に発信していけるのか。ユネスコ無形文化遺産に和食が登録されたことは、裏を返せば和食が絶滅危惧される無形遺産であるからだという人もいる。若い世代が日本の食べ物のことに関心をもち、日本の郷土の味を知り、自分の言葉でそれぞれの違いを表現し発信していけるようにするには、情報整理が不可欠である。アジアの国々にある食材・調味料・料理の数々。何が同じで何が違うのか、これからも調べていく必要があるだろう。

アメ横センター
地下の食料品店で多国籍の調味料が売られている

7.最後に

本稿の作成には、フィリピン、タイ、ベトナムの共同研究者である先生方に多大なご尽力をいただいた。ここに感謝申し上げる。ある地域の食文化を知るには、フィールド調査が欠かせず、現地の言葉を習得し、フィールドに入り生活を共にする中でのみ知り得ることが多分にある。その意味で本報告は、筆者がこれまで個人的に、また研究対象として複数回訪問して知り得た情報に限るもので十分とはいえない。足りない部分を現地の共同研究者たちに補足していただき、何とかまとめたものである。
原語のアルファベット表記、並びに和文原稿については日本語での表記の標準化が十分にはできず検討課題が残った。タイ、ベトナムの国家規格については、原語を担当者が英訳したものを日本語に訳した。タイ語のカタカナ表記についてはお茶の水女子大学で食関連用語のタイ語・日本語翻訳研究をされたパッタラーパン・ブンナーク氏に助言をいただいた。
食関連用語の多言語比較、食材の利用法をはじめとする調理文化の国際比較研究は、課題も多いが非常に面白い。本調査で得られたいくつかの知見は貴重な研究の種(仮説)となるであろう。アジアの一員として、個人の力は僅かなものであるが、各国の研究者とのネットワークを大切に育てながら、今後も調理文化の国際比較研究を発展的に続けていけたらと願っている。

フィリピンのメラニー ヘンソン ナルシソ氏
タイのラヴィピム チャヴィースク氏(右)とアチャラ ケッスヴァン氏(左)
ベトナムのグエンティ ラン フィ氏

<フィリピン>
Melanie Henson Narciso, RND, MSc, Assistant Professor, Institute of Human Nutrition and Food College of Human Ecology, University of the Philippines Los Baños
<タイ>
Ravipim Chaveesuk, Assitant. Professor, and Ajchara kessuvan, Ph.D, Agro- Logistics and Supply chain Management, Department of Agro-Industrial Technology, Faculty of AgroIndustry, Kasetsart University
<ベトナム>
Nguyen Thi LanPhi, Ph.D, Lecturer, Faculty of Chemical Engineering, Vietnam National University –HCMC University of Technology