日本の食文化を世界へ
日本食を世界中の食卓へ
世界的な健康意識の高まりなどを背景に、日本食は今や一過性の流行ではなく、各国の食文化と融合しながら新しいおいしさを創造する、グローバルな食文化として定着しつつあります。
しょうゆが世界で認められてきた背景には、こうした食生活の世界的潮流があります。一方で、キッコーマンが長年の海外展開の中でしょうゆ事業とともに取り組んできた、日本食を中心とした東洋食品を取り扱う食料品卸売事業の存在もまた、大きな役割を果たしてきました。

「しょうゆの魅力を伝えること」と「日本の食文化の魅力を伝えること」は、相乗効果を生み出す関係にあるという視点から、キッコーマンは1969年、アメリカの「ジャパン・フード社」(現JFCインターナショナル社)の経営に参画し、日本食を中心とした食料品卸売事業に進出しました。以来JFCは、しょうゆをはじめ、みそや酢といった調味料や、米などの農産物や水産物といった食材、日本酒などの酒類、日本茶などの飲料、さらには炊飯器に至るまで、多種多様な商品を扱い、日本食の普及に取り組んできました。
キッコーマンの食料品卸売事業は、その後、欧州、アジア・オセアニアへと展開を拡大し、現在、世界最大級の日本食材を中心とした卸売企業へと成長しています。
世界へ広がる食のネットワーク
キッコーマンの食料品卸売事業を担うJFCは、1969年の資本参加を機にキッコーマングループの一員となり、北米での展開を本格化させました。
1980年代にアメリカで沸き起こった「スシブーム」が大きな追い風となる中、JFCは、自社ブランド米の開発に取り組みました。カリフォルニア産の特別な高級品種を用い、品質第一主義のもとで生産農家を指定した契約栽培を進めました。こうして1984年10月に誕生した高品質な銘柄米「錦(NISHIKI)」は、スシなどにも用いられ、カリフォルニア米のトップブランドとして市場に定着したことで、事業はさらに成長を遂げました。
キッコーマンはこの北米での成功モデルを世界へ広げるべく、1980年代半ばから欧州、アジア・オセアニア、中南米へとネットワークを急速に拡大させました。現在では世界50か所以上の拠点を有し、取り扱うアイテム数は1万5千点を超えています。JFCは多様な日本食材を世界各地のレストランや小売店へ安定供給するインフラとしての役割を担っています。

「スシブーム」を支えた高度な物流体制と品質管理

JFCが整備してきた物流・品質管理体制は、アメリカにおけるスシブームの拡大を支える重要な基盤となりました。1980年代、アメリカで日本食ブームが広がる中、その中心となったスシには、生食用の魚介類などの鮮度を保ったまま供給する物流体制が不可欠でした。また、食材を流通させるためには、アメリカの厳しい品質基準にも対応する必要がありました。
JFCは、加工食品から水産物までを取り扱う幅広い品ぞろえに加え、常温・冷蔵・冷凍・さらにはマイナス50度の超低温の4つの温度帯に対応したコールドチェーン(低温物流網)を整備しました。
さらに、厳格な品質管理体制のもとで物流網を構築することで、水産物や高品質な米など、寿司関連食材を新鮮な状態で安定的に供給する体制を実現しました。
こうした流通ネットワークと品質管理体制は、北米における寿司文化の定着と日本食市場の拡大を支える重要な役割を果たしてきました。食材の鮮度と安全を確保しながら世界各地へ届ける取り組みは、日本の豊かな食文化の浸透を支える基盤となっています。
質の高いマーチャンダイジングとエキスパートサービス

JFCのサービス哲学は、単なるサプライヤーにとどまらず、お客さまの成功を追求するビジネスパートナーとして、世界中で信頼を築き上げています。創業以来の企業理念である「Quality Merchandising & Good Service(確かな商品、行き届いたサービス)」を実践し、お客さまのニーズに合わせた高品質な商品と優れたサービスを提供しています。この理念は、世界50か所以上のネットワークと日本食を中心とした食料品卸売事業における長年の経験に裏打ちされており、日本食に精通したエキスパートが、高品質な商品の提供から各顧客のニーズに応じた最適な流通体制の構築までをトータルで提案しています。特に、選択が難しい日本酒や米などの専門商品についても、きめ細やかなサポートを行っています。
また、JFCの役割は食材の提供のみにとどまりません。販売支援やレシピ開発、地域イベントを通じた助言に加え、食の専門家によるコンサルティングなど、販売の枠を超えた付加価値を提供しています。JFCは、お客さまのビジネス成長を支えるパートナーとして、日本食の魅力を世界の食卓へ広げています。
食文化の国際交流
日本食は、おいしい、健康的という観点から多くの方に楽しまれています。
こうした日本食を、品質を重視するとともに、行き届いたサービスを通じて世界に届け続ける努力を、これからも続けていきます。 とりわけ海外においては、日本の風土と人が磨きあげたしょうゆをはじめとする日本食は、日本文化を伝える役割も果たすことができると言えるでしょう。
人間の生活に欠かせない食を通じて国際交流を図る。この考えのもと、キッコーマンは、しょうゆ事業と日本食を中心とした食料品卸売事業を両輪として、今後も活動を続けていきます。




