収蔵品企画展
しょうゆづくり今昔 ~明治から昭和、道具の進化~
原料処理
①原料(大豆・小麦・食塩)の異物を取り除く
②小麦をほうきで攪拌しながら釜で炒る
③炒った小麦を冷まし、石臼で粗く挽き割る
④大豆は釜場で蒸す
⑤煮込釜に水と塩を混ぜて沸騰させ、浮かんできた異物を泡すくいで取り除く。桶に移して冷まし、異物を沈殿させる
製麹・仕込み
⑥蒸した大豆を冷まし、炒って挽いた小麦と混ぜ合わせ麹蓋に盛る。麹室の麹菌によりしょうゆ麹をつくる
⑦麹蓋を麹室に積み上げる。風向きや室温などにより積み方を工夫し、冬には炭火で室温を保ち、3~4日でしょうゆ麹が完成する
⑧仕込桶に入れた塩水にしょうゆ麹を入れ、約1年かけてもろみをつくる
⑨冬は1~2日に1回、夏は1日に 2~3回、桶の中を櫂竹で攪拌して発酵を促す




圧搾・火入れ
⑩完成したもろみは溜桶で圧搾場の待桶に移し、桃桶を使って搾り袋に詰め、槽(ふね)に敷き重ねる。はじめは重さを掛けず、徐々に吊り石を増やす。さらに袋を積み替えて搾るを繰り返し、8~10日かけて作業を行う
⑪搾った液を桶に移し、おりを沈殿させて浮いた油をすくい取る(生揚醤油)
⑫釜に入れて直火や湯せんで火入れを行う。しょうゆづくりのポイントが 「一麹、二櫂、三火入れ」なのは今も変わらない




詰め・出荷
⑬火入桶から半切桶にしょうゆを入れ、柄長と漏斗を使って樽に詰める。二人組で行い、一人は木槌で樽の鏡板(ふた部分)を叩き、音で液の充填具合を確認する
⑭樽にブランドを表す印や焼印をつける
昭和初期の工場の様子



