キッコーマン食文化講座
知って得するお酢の話 ~お酢の種類と使い方~
日程 | 2013年3月26日 |
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場所 | 野田本社 |
講師 | 赤野裕文先生 |
主催 | キッコーマン国際食文化研究センター |
日本では食酢品質表示基準および日本農林規格(JAS)により食酢の定義が定められている。品質表示基準による食酢の定義の一部を表に示した。この中で黒酢(米黒酢と大麦黒酢)は健康イメージの上昇と市場の拡大の中で、消費者の要請もあり、2004年に新たに定義・規格化された。また、2008年の法改正で、「醸造酢」の規格に新たな原料として「野菜」、「その他の農産物(さとうきび等)」、「はちみつ」が加えられ、醸造酢1Lあたりに規定の使用量を満たした食酢は、『醸造酢(○○酢)』と表示できることになった。

以上のように、食酢は原料とその使用量によって規格化されている。この中で、代表的な食酢の特徴と使い方について提案する。
- 1穀物酢
穀物酢は、米、小麦、コーンなどの穀類や酒粕などの穀類加工品を原料に製造されており、すっきりとした酸味が特徴の食酢が多い。肉や魚の煮物料理によく合う。
- 2米酢
米酢は、米を原料に製造されており、この中で、米だけを原料として製造された製品は、純米酢と称することが出来る。まろやかな酸味が特徴の食酢が多い。すし、酢の物などの合わせ酢によく合う。
- 3黒酢
黒酢は、玄米を原料に製造されている場合が多く、コクのある酸味が特徴的である。中華料理や飲用によく合う。
- 4りんご酢
りんご酢は、りんご果汁を原料に製造されており、この中でりんご果汁だけを原料として製造された製品は、純りんご酢と称することが出来る。ドレッシングや手作りドリンクによく合う。
代表的な食酢の使い方について提案したが、あくまでも、食酢は調味料であり、ご自身の嗜好に合った食酢を使っていただくことが、なにより大切だと考える。