ポリフェノール
大豆イソフラボンアグリコン
最近の疫学調査において、日本などアジア諸国では心血管系疾患や乳ガンの発症率が欧米諸国に比べて低いことが明らかにされていますが、これは大豆イソフラボンの効果であると考えられています。
大豆イソフラボンアグリコンの吸収性
イソフラボンは、大豆中ではそのほとんどが配糖体として存在していますが、みそやしょうゆのような発酵食品中では糖が切り離された「アグリコン」として存在しています。配糖体は、腸内細菌で糖が切り離されてアグリコンに変わった後に腸管から吸収されますが、アグリコンはそのまま腸管から吸収されますので、腸内環境に左右されることなく体内へスムーズに吸収されることが期待されます。そこで、ボランティアの方の協力を得て、アグリコンと配糖体の比較試験を行いました。その結果、アグリコンは配糖体よりも体内への吸収性に優れていることが明らかとなりました(図1)1)。
大豆イソフラボンアグリコンの機能性
ヒト臨床試験において、大豆イソフラボンアグリコンの機能性を評価しました。その結果、更年期女性において“ほてり”を減少させること(図2)2)、などの効果が確認されています。
引用文献
- 1Izumi, T. et al.: Soy Isoflavone Aglycones Are Absorbed Faster and in Higher Amounts than Their Glucosides in Humans., J. Nutr., 130, 1695-1699 (2000)
- 2Kubota, Y. et al.: 大豆イソフラボンアグリコンの更年期障害に対する効果について,日本人間ドック学会誌 健康医学,17, 62-67(2002)