会社経営にも影響を与える「経理」の仕事

私の所属する部署では、キッコーマン本社だけでなく、国内グループ会社全体、各事業会社の損益管理を行っています。その中で、私は日々の伝票承認から決算対応といった制度会計、そして原価分析・予算立案などの管理会計の双方を一貫して担当しています。制度会計は過去の実績などを正しく数字として記録し、最終的にステークホルダーへ報告するものですが、一方の管理会計は、例えば新商品を発売する際、製造の原価はいくらかかり、いくらで販売したら会社にどれだけの利益が残るかなど、ある意味「未来を見た」仕事と言えます。
管理会計においては、作成した数字が経営判断のもとになるため、整合性チェックは欠かせません。また、その結論にいたった経緯や前提条件を明確にすることも必要です。私たちからの情報はそのまま経営陣に伝わっていくため、前述の点は日頃から非常に気を配っている部分。私たちの小さな誤りで、会社が進んでいく方向性を変えてしまう可能性もあるためです。ただそのぶん、私たちの分析を通して会社の利益改善に貢献できた時は、大きな充実感が得られます。

数字から情報を読み取り、可視化する

単純に前例を踏襲した業務を行うのではなく、より付加価値のある情報の提供などについて考え抜くよう心掛けています。例えば、かつては特定商品群の運送費については、納品先企業の立地や配送単位によって生産工場からの運送コストが異なり、納品ごとの損益に差が出ることが可視化されていませんでした。しかし現在では、各お得意先への運送費を正確に把握した情報を提供することで、損益の差を埋めるための改善策が見えてきました。このように、今まで一元化されていなかった情報をまとめ、新たな視点を導き出す。それが管理会計の仕事であり、挑戦であると考えています。
将来的には、これら経理部で体得した知見を生かし、海外拠点や企画部署などに所属して会社に貢献していきたい。数値のわかる人材として、いろいろなところで活躍していけたらいいと思っています。その先で、国内外の方々にとって、日々の食ひいては暮らしの支えとなる商品を提供し続けていけたらと考えています。

 


入社動機

以前はキッコーマンというと純粋な日本の食品メーカーだと思っていました。しかし、就職活動を通して、かなり早期に海外工場を作り、海外での利益率が高いことを知るように。先を見る目と挑戦する力がある企業と感じました。
他業種の企業をいくつか受けたりもしましたが、だんだんと日本の文化を背負っていると言えるキッコーマンで働きたい、その仕事を通して、国内外で生活する人々に、しょうゆをはじめとした各種調味料、日本の味を届け、日々の食を支えたいと考えるようになりました。

一日の過ごし方

メールチェックのあと、各工場・各拠点などから上がってきた伝票の承認作業を行います。続いて、生産原価予実差分析。これは、予算と実際に商品を作った場合の実績価格との差を分析していくという業務です。日によっては、関連する事業会社との各種打ち合わせにも臨みます。経理という仕事は、意外といろいろな人と会い、経費処理の相談などを受けることが多いのです。そのほかに、新商品を作るのにどのくらいのお金がかかるのかといった新商品原価試算を行う日もあります。

この仕事に向く人とは?

誠実で、同僚や仲間を大切にできる人。関係者と積極的にコミュニケーションを図り、円滑に情報を提供・受領できる関係性を築ける人です。簿記などはあるに越したことはないですが、必須ではありません。どんな学部からでも経理に就けますから、思い込みで自身の道を狭めないでほしいと思います。ただ、会計処理などのルールが変わることも多々あるので、勉強はずっと続きます。ですから、学ぶ意欲がある、あるいは新しいモノ、コトに好奇心を持てる人が経理には特に向いているように思います。

メッセージ

就職活動の時期は、どの企業も皆さんを欲しがっています。この貴重な機会を積極的に活用し、ぜひ多くの企業・担当者と接してみてほしいと思います。そのうえで、企業が扱っている商材だけでなく、企業理念に共感できるかなどさまざまな要素を総合して、「ここで働きたい」と思える企業を見つけ出してください。会社の方向性が自分と異なると入社して辛い思いをしてしまうかもしれません。会社や世の中のことを知る絶好の機会でもある今、視野を広く持ち、多くの経験を積んでほしいと思います。