主な取り組み

環境コミュニケーションの推進

キッコーマングループは、コーポレートレポートや環境会計、環境保全活動事例集などを公表することを通して、ステークホルダーとの情報共有に努めています。また、国・地方の行政機関・教育機関・業界・関連団体と連携・協働し、長年の企業活動で培ったグループ内の情報、技術、経験を広く地球社会の環境保全活動に役立てるように努めています。

1)環境マネジメント・インターンシップの受け入れ(キッコーマン)

キッコーマンは、2006~2016年、環境マネジメント・インターンシップ「環境保全実務学習講座(約30時間の講義・実習、1単位)」を開催し、毎年、千葉大学、東京家政大学などの学生を受け入れました。

「工場施設見学」(2016年度)

「工場施設見学」(2016年)

「環境関連分析実習」(2014年)

「環境関連分析実習」(2014年)

講座を受講した学生達からは、「地球環境の現状の深刻さがよく理解でき、企業による環境保全活動の重要性が実感できた」「ますます公園・緑地環境に関わる職業に就きたいと思うようになった」といった感想が寄せられました。

2013年11月に東京都庁で開催された、各社のインターンシップを受講した学生達による合同報告会では、キッコーマンの受講生達も成果を報告し、活発な議論を交わしました。

2)企業インターンシップ

キッコーマングループは、2016年から、経済同友会の「教育改革委員会」が国立・公立・私立大学および国立高等専門学校のエンジニアリング系学生の人材育成・資質の向上を目指して主催している「企業インターンシップ」計画に参加しています。
キッコーマングループが受け入れた機械工学や生産工学などを学ぶ大学生・工業高等専門学校生は、夏期休暇に当たる8月を中心に約1ヶ月間、キッコーマン・環境部、キッコーマン食品・設備開発部や製造管理部などの社員の立ち会いの下で、実際のしょうゆ工場での原料処理・製品加工処理(透過膜を用いた製品加工処理など)・加熱殺菌処理とそれら機器の保全、そして環境に対する配慮・保全、環境に配慮した製品の容器・包装の研究・開発などを幅広く体験学習しました。

「環境保全講座(工場管理実習)」(2016年8月、キッコーマン食品野田工場製造第3部(排水処理施設))

「環境保全講座(工場管理実習)」
(2016年8月、キッコーマン食品野田工場製造第3部(排水処理施設))

「環境保全講座(環境関連分析実習)」(2017年8月、キッコーマンR&D 環境・安全分析センター)

「環境保全講座(環境関連分析実習)」
(2017年8月、キッコーマンR&D 環境・安全分析センター)

3)「エコ学習」開催(キッコーマン)

キッコーマンは、2008~2016年度、年2 回(春と秋)の頻度で、清水公園(千葉県野田市)において、近隣の小学生を対象とした「エコ学習」を開催しました。

「エコ学習」(2014年10月、清水公園)

「エコ学習」(2014年10月、清水公園)

「エコ学習」の成果をまとめた「小冊子」 (2015年3月)

「エコ学習」の成果をまとめた「小冊子」
(2015年3月)

参加した小学生は、数班の小グループに分かれて、公園職員や自然インストラクターとともに園内を巡りながら、さまざまな動植物や昆虫の生きる姿を観察し、触れ、採集することを通して、自然の大切さを学びました。そして、小学校に戻った後に、学んだ内容を皆で話し合い、班ごとに「壁新聞(ポスター)」や「小冊子」にまとめ、発表会を行いました。

4)「夏休みワークショップ(環境教育講座)」開催(キッコーマン)

キッコーマンでは、2014年~2019年の夏休み(7~8月)に、小学生を対象としたワークショップ「工場とエコロジー」を開催しました。

「夏休みワークショップ」(2018年8月、もの知りしょうゆ館)

「夏休みワークショップ」
(2018年8月、もの知りしょうゆ館)

 

このワークショップでは、参加した子供たちにしょうゆ製造工程における環境保全活動と、子供たちでも実践できる環境に配慮した生活の工夫などを、できるだけ楽しく理解してもらえるように説明します。
参加した子供たちからは、「しょうゆのことがよくわかってよかった」「しょうゆづくりにムダはないんだなとわかった」「自分でできるエコをみんなでがんばりたいと思った」などの感想が寄せられました。

5)鉢植えの配布(キッコーマン)

キッコーマングループでは、工場から排出される排水を併設の処理施設にて浄化処理し、処理後に放流する河川などの汚染防止に万全の注意を払っています。

キッコーマン食品野田工場(千葉県野田市)および流山キッコーマン(千葉県流山市)では、この排水処理施設での浄化処理過程で発生する汚泥(おでい:泥状の沈殿物や浮遊物)のすべてを処理業者に委ねて発酵肥料化させ、農家などに提供しています。

キッコーマン環境部では、2015年から、環境月間に当たる6月に、野田・流山地区で働く従業員を対象に、この発酵肥料で育てられた花の鉢植えを配布し、環境保全に対する意識向上を図る取り組みを行っています。また、この鉢植えに、「鉢植えに用いられた肥料が汚泥から製造されたものであること」、「汚泥でも廃棄せずに再資源化することで有効活用できること」などが分かる図表やラベルを添付して、近隣の市役所や小学校、商工会議所、商店街などにも配布させていただき、「循環型社会を目指すことの重要性」を理解していただけるように努めています。

発酵肥料で育てられた鉢植えの花

発酵肥料で育てられた鉢植えの花

鉢植えと一緒に配布した図表(左)とラベル(右)

鉢植えと一緒に配布した図表(左)とラベル(右)

鉢植えと一緒に配布した図表(左)とラベル(右)

鉢植えを配布させていただいた皆様方からは、「排水にも栄養があることを理解できました」「特に肥料も加えないのに、花がきれいに咲きました」「よい状態の排水を流せば色々な恩恵があるのですね」「お客様と水や排水について話す機会が増えました」「夏休みに孫の宿題になりました」「この活動はとてもよいので、続けて下さい」などの感想が寄せられています。

市役所内の喫茶コーナーに飾られた花の鉢植え(2019年7月、千葉県野田市内)

市役所内の喫茶コーナーに飾られた花の鉢植え
(2019年7月、千葉県野田市内)

近隣の小学校に配った花の鉢植え(2018年6月、千葉県野田市内)

近隣の小学校に配った花の鉢植え
(2018年6月、千葉県野田市内)

野田市駅前に飾られた鉢植えの花(2021年7月、千葉県野田市内)

野田市駅前に飾られた鉢植えの花
(2021年7月、千葉県野田市内)

この「鉢植えの配布」活動は、東京湾再生推進会議モニタリング分科会、九都県市首脳会議環境問題対策委員会水質改善専門部会、東京湾岸自治体環境保全会議及び東京湾再生官民連携フォーラム東京湾環境モニタリングの推進プロジェクトチームが公表している「東京湾環境一斉調査 調査結果」において、「東京湾の海域および流域河川のさまざまな機関(企業・団体など)による水質改善などに関する普及啓発活動」の一つとして紹介されました。

6)「エコプロダクツ展」などへの出展(キッコーマングループ)

キッコーマングループは、2005~2015年および2017年、東京ビッグサイトで開催される、日本最大級の環境配慮型製品・環境関連技術の展示会「エコプロダクツ展」に出展しました。

展示ブース(2013年)

展示ブース(2013年)

デモンストレーション(2015年)

デモンストレーション(2015年)

エコプロダクツ展では、「おいしい記憶は豊かな自然から」をテーマに、製造工程での省エネや副産物の有効利用の事例など、グループ内で進められているさまざまな環境保全活動をパネル展示やデモンストレーション(社員による4種類のデモ実験「エコ教室」)を通して紹介しました。

また、キッコーマングループは、2016年7月に千葉県流山市の「キッコーマンアリーナ」で開催された「第12回健康都市連合日本支部大会」に参加し、「おいしい記憶は豊かな自然から」をテーマとする展示を行いました。

(注)「健康都市連合」は、世界保健機構(WHO)西太平洋地域事務局の下、2003年に創設された、都市の住民の健康と生活の質の向上のための知識や技術の開発とその普及を目的とする組織で、日本の41都市3団体を含む世界10カ国176都市42団体が加盟しています(2016年7月時点)。

第12回健康都市連合日本支部大会(2016年7月、キッコーマンアリーナ)

第12回健康都市連合日本支部大会
(2016年7月、キッコーマンアリーナ)

キッコーマングループの展示ブース

キッコーマングループの展示ブース

大会の展示ブースでは、循環型社会を目指すキッコーマングループの経営姿勢や環境保全活動を簡潔に紹介したパネル展示と、一つの活動事例として、野田地区(千葉県)の工場の排水処理施設から出る汚泥でつくられた肥料を使って育てられた草花の鉢植えを展示しました。2日間の開催期間中、キッコーマングループのブースには多くのお客様がご来場下さり、大変盛況でした。

7)もの知りしょうゆ館での環境保全活動展示(キッコーマン)

パネル展示「キッコーマングループの環境活動」

パネル展示「キッコーマングループの環境活動」

キッコーマン食品のしょうゆ製造工程を展示している「もの知りしょうゆ館」の一角に、キッコーマングループの環境活動をまとめたパネルを常設展示しています。

もの知りしょうゆ館内には、生物多様性の保全および持続可能な利用の取り組みを支援・強化するために2013年4月に設立され、キッコ ーマンが立ち上げの時点から参加している「生物多様性ちば企業ネットワーク」の情報発信コーナー「生物多様性サテライト」も設置されています。

生物多様性サテライト(もの知りしょうゆ館)

生物多様性サテライト(もの知りしょうゆ館)

8)クリーン作戦(地域の清掃活動)

キッコーマングループの各工場・事業所では、社員たちが毎年、定期的に、また近隣の団体の方々とも協働で、工場・事業所所在地区でのクリーン作戦(ごみ拾いや清掃活動)を実施しています。

キッコーマン食品野田工場社員によるクリーン作戦(2018年12月、千葉県野田市)

キッコーマン食品野田工場社員によるクリーン作戦
(2018年12月、千葉県野田市)

北海道キッコーマン社員によるクリーン作戦(2017年10月、北海道千歳市)

北海道キッコーマン社員によるクリーン作戦
(2017年10月、北海道千歳市)

日本デルモンテ群馬工場社員によるごみゼロ運動(2018年10月、群馬県沼田市)

日本デルモンテ群馬工場社員によるごみゼロ運動
(2018年10月、群馬県沼田市)

キッコーマン食品高砂工場社員によるクリーン作戦(2017年10月、兵庫県高砂市)

キッコーマン食品高砂工場社員によるクリーン作戦
(2017年10月、兵庫県高砂市)

キッコーマンバイオケミファ鴨川プラント(千葉県鴨川市)では、毎年鴨川市の「まるごみ実行委員会」が休日に開催する清掃活動「まるごみ」に積極的に参加しています。
2018年5月に開催された「まるごみ’18 鴨川」では、社員たちは他の会社や団体の方々と一緒に、「日本の渚百選」に選定されている前原横渚海岸(まえばらよこすかかいがん)のごみ拾いを実施し、可燃ごみ1,710kgを収集しました。6月には、鴨川市まるごみ実行委員会から、感謝状をいただきました。

「まるごみ’18 鴨川」に参加した社員たち(2018年5月、千葉県鴨川市(前原横渚海岸))

「まるごみ’18 鴨川」に参加した社員たち
(2018年5月、千葉県鴨川市(前原横渚海岸))

鴨川市まるごみ実行委員会からいただいた感謝状(2018年6月)

鴨川市まるごみ実行委員会からいただいた感謝状(2018年6月)

9)キッコーマングループ コーポレートレポート、環境保全活動事例集の公表

「キッコーマングループ コーポレートレポート」と「環境保全活動事例集」にキッコーマングループの環境保全活動をまとめ、WEB 上で公表しています。

10)関連団体との連携・協働(キッコーマン)

キッコーマンは、関東農林水産関連企業環境対策協議会、食品産業センター環境委員会、千葉県環境保全協議会、PETボトルリサイクル推進協議会、ガラスびん3R促進協議会、日本容器包装リサイクル協会PETボトル事業委員会、生物多様性ちば企業ネットワーク などの企業会員として、多方面にわたって環境保全活動の推進に努めています。
キッコーマングループは、2015年5月から、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(Japan Climate Leaders Partnership(JCLP))に正会員(Executive Member(s))として加盟しています。JCLPは、持続可能な脱炭素社会の実現には「産業界が健全な危機感を持ち、自立的かつ積極的な行動を開始するべきである」という認識の下に、個別企業の枠を超えた、さまざまな産・産、産・官・学連携活動を推し進めるために、2009年7月に設立された日本独自の企業グループで、産・官・学での情報交換と共有化、協働の推進、RE100(アールイー100)やEP100(イーピー100)、EV100(イーブイ100)、再エネ100 宣言 RE Action(アールイー・アクション)の運営などの他、たとえばパリ協定に基づく長期成長戦略など、さまざまな政策への提言も行っています。

日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)

日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)

また、キッコーマン食品は、2019年に、イオン株式会社が参画する「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」の日本プロジェクトに参加することを決定しました。世界では、約8億人(世界の人口の9人に1人)が栄養不足の状態にあるとされる一方で、人間が消費するために生産された食料の1/3に当たる、年間約13億tにも及ぶ食料が、「まだ食べられるのに廃棄に回されてしまう」、いわゆる「食品ロス(フードロス)」問題が起きています。日本でも、2016年度に国内で出された食品廃棄物2759万tのうち、食品ロス(フードロス)は643万t(うち、メーカー、卸・小売、外食などの事業系が352万t、家庭系が291万t)にものぼり、この量は国連世界食糧計画(WFP)が貧困や飢餓に直面している国々に支援している食糧の約1.7倍にも相当します。

「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」は、地球環境と開発に関する政策研究・技術開発を行う米国の非営利のシンクタンク「世界資源研究所(World Resources Institute(WRI))」の呼びかけで進められるイニシアティブで、世界の大手小売業『10』社がそれぞれのサプライヤー『20』社とともに、20『30』年までにサプライチェーン全体で食品廃棄物の半減を目指すという取り組みです。この国際的なイニシアティブの2019年9月発足を受けて、日本ではイオン株式会社がWRIの承認の下、キッコーマン食品を含む食品メーカー(サプライヤー)21社と協働で、食品廃棄物の半減に向けて活動(プロジェクト)を開始することとなりました。
2019年12月に、ベルサール神田(東京都千代田区)で、プロジェクト始動に関する記者発表会が開催されました。

WRI「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」始動 記者発表会(2019年12月、ベルサール神田)

WRI「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」始動 記者発表会
(2019年12月、ベルサール神田)