海外での取り組み
キッコーマングループが事業を展開する上で大切にしているのは、グローバルな視点です。国内同様、海外においても、地球社会にとって存在意義のある企業をめざし、企業市民として環境面の配慮に努めています。
国連グローバル・コンパクトによるイニシアティブへの参加
海外グループ会社の内部環境監査と環境教育
キッコーマン環境部は、毎年海外3地域(アメリカ、ヨーロッパ、アジア)のうちの1地域を選び、地域内にあるキッコーマングループの生産拠点の内部環境監査や関連施設の視察、従業員への環境教育を行っています。
2013年度 アジア地域 | 統萬股份有限公司(PKI:台湾) 昆山統万微生物科技有限公司(KPKI:中国) 統万珍極食品有限公司(PKZ:中国) |
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2014年度 ヨーロッパ地域 | KIKKOMAN FOODS EUROPE B.V.(KFE:オランダ) 卸・販売会社など |
2015年度 アメリカ地域 | KIKKOMAN FOODS, INC.(KFI)のウィスコンシン工場 卸・販売会社など |
2016年度 アメリカ地域 (上半期) |
KIKKOMAN FOODS, INC.(KFI)のカリフォルニア工場 卸・販売会社、ITシステム会社 JFC INTERNATIONAL INC.(JFC) KIKKOMAN SALES USA, INC.(KSU) KMS SERVICE INC.(KMS)など |
2016年度 アジア地域 (下半期) |
KIKKOMAN (S) PTE LTD(KSP:シンガポール) SIAM DEL MONTE COMPANY LIMITED(SDM:タイ) 卸・販売会社 JFC SINGAPORE PTE LTD.(JFCSG) KIKKOMAN TRADING ASIA PTE LTD(KTA) DEL MONTE ASIA PTE LTD(DMA)など |
2017年度 アジア地域 | 統萬股份有限公司(PKI:台湾) |
2018年度 アジア地域 (上半期) |
昆山統万微生物科技有限公司(KPKI:中国) 統万珍極食品有限公司(PKZ:中国) 卸・販売会社 亀甲万(上海)貿易有限公司(KST:中国)など |
2018年度 ヨーロッパ地域 (下半期) |
KIKKOMAN FOODS EUROPE B.V.(KFE:オランダ) 卸・販売会社 KIKKOMAN TRADING EUROPE GmbH(KTE:ドイツ) JFC INTERNATIONAL (EUROPE) GmbH(JFCEU:ドイツ) JFC (UK) LIMITED(JFCUK:英国) JFC HOLLAND B.V.(JFCHL:オランダ)など |
2019年度 アメリカ地域 | KIKKOMAN FOODS, INC. (KFI)のウィスコンシン工場 卸・販売会社など KIKKOMAN MARKETING AND PLANNING, INC. (KMP) COUNTRY LIFE, LLC (CLL)など |
それぞれの視察先では、環境保全への取り組みの現状を調査するとともに、従業員に対する環境教育も実施し、従業員の意識向上を図りました。また、環境に関する情報の共有に努めました。
KFI カリフォルニア工場が「WRAP 賞」「SSB 賞」「SEC 賞」などを受賞
KFIのカリフォルニア工場が継続的に取り組んでいる省エネや節水、公害防止、廃棄物削減などの環境保全活動は、地域社会からも高い評価を受けてきました。たとえば1999年、2001~2006年、2008~2011年にはカリフォルニア州から「Waste Reduction Award Program Award(WRAP賞)」を、2004~2006年、2007~2009年及び2011年にはサクラメント郡(工場所在地)から「Pollution Prevention Award(PPA賞)」や「Sacramento Sustainable Business Award(SSB賞)」を、また2007年及び2009年には同郡にある環境保護団体「Sacramento Environmental Commission」から「Sacramento Environmental Commission Award(SEC賞)」を、さらに2012年にはサクラメント郡にある業界紙「THE BUSINESS JOURNALS」から「Green Leadership Award(グリーン リーダーシップ賞)」を受けました。
海外での環境保全活動の支援
1)水資源研究施設設立への支援(KFI)
KFIは1993年に慈善基金団体である「Kikkoman Foods Foundation, Inc.」を設立し、現地教育機関への寄付活動や災害義損金の拠出を行っています。
2013年、その Foundation は KFI初出荷40周年を記念して、ウィスコンシン大学ミルウォーキー校の「スクール・オブ・フレッシュウォーター・サイエンシズ(School of Freshwater Sciences(SFS))」が水資源について研究する The Kikkoman Healthy Waters Environmental Health Laboratories の設立を支援するため、100万ドルを寄付しました。
2)シンガポールでのキングフィッシャー・レイク造成プロジェクトへの支援と、「自然遺産の木」の授与(KIKKOMAN (S) PTE LTD(KSP))
2010年、KSPは、設立25周年行事の一環として、国立公園「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」の一角に設けられた「キングフィッシャー・レイク」(水生植物などの力を利用して水を浄化するシステムを導入した湖)の造成プロジェクトを支援しました。
KSPのこうした支援は、シンガポール政府から高く評価され、シンガポールの美化と緑化を推進する企業として表彰されました。同時に、フォート・カニング公園内にある政府認定の「自然遺産の木」(樹齢80年のレイン・ツリー)が贈呈されました。
3)オランダでの水資源保全プロジェクト支援と、「EDEN award 2013」の受賞
(KIKKOMAN FOODS EUROPE B.V.(KFE))
オランダのフローニンゲン州にあるKFEは、地元の環境保護団体がEUやオランダ政府などの支援の下で始めた「フローニンゲン州ザウドラーデル湖における水質改善プロジェクト」に、2000年からメインスポンサーとして参加しています。KFEからの寄付金は、ザウドラーデル湖の湖水を汲み上げて浄化水路へ送るための風車「キッコーマン風車」の導入及び管理などを含め、本プロジェクトの遂行に利用され、水質の改善と生息する生物種の回復に目覚ましい効果をあげています。
2013年度には、KFEのこうした継続的な環境保護活動がオランダ政府などからも高く評価され、「EDEN award2013」に選ばれました。
2017年度には、KFEが設立20周年を迎えたことを記念して、2022年までプロジェクト支援を継続することを決めました。
4)スンガイ・ブロー湿地保護区での植樹活動の支援(KIKKOMAN (S) PTE LTD(KSP))
シンガポールでは、マングローブ樹林の減少が進み、熱帯特有の希少動植物種の絶滅が危惧される事態に陥っています。シンガポール政府は、こうした事態の改善に本腰を入れ始めました。2015年から開始した、シンガポール北部の自然遺産「スンガイ・ブロー湿地保護区」の海岸線でのマングローブ植樹などもそのひとつです。KSPは、設立30周年の記念として、この植樹などの自然保護活動や環境教育に対して、50万シンガポールドルを寄付しました。
KSPが寄付したマングローブの一部が植樹できるサイズにまで生長したことを受けて、2017~2018年度にKSP社員やその家族たち有志がスンガイ・ブロー湿地保護区で植樹作業を行いました。
海外での取り組みに関する個々の活動については、「キッコーマングループ 環境保全活動事例集」にまとめてあります。