外部評価とイニシアティブへの参画
キッコーマングループは、環境課題への取り組みの透明性向上と実効性の強化を目的として、外部評価機関による評価を受けるとともに、国内外のイニシアティブや業界団体に参画しています。これらを通じて、社会からの期待を把握し、環境・気候変動への取り組みの継続的な改善につなげています。
外部評価・認証
CDP

キッコーマングループは2025年、「気候変動」「フォレスト」「水セキュリティ」の質問書に回答し、「気候変動」と「水セキュリティ」で最高評価の「Aリスト」に選定されました。
当社がAリストに選定されるのは、「気候変動」では初、「水セキュリティ」では3年連続6回目となります。また、「フォレスト」は「B」評価となりました。

キッコーマン株式会社は、2025年開示サイクルにおけるCDPサプライヤーエンゲージメント評価(SEA)で最高評価のサプライヤーエンゲージメント・リーダーに選定されました。
SEAは、企業が気候変動課題に対してどのように効果的なサプライヤーとの協働を行っているかを評価するもので、「ガバナンス」「目標」「スコープ3排出量」「バリューチェーン・エンゲージメント」が評価対象となっています。
日経「SDGs経営調査」
2025年に行われた調査では、キッコーマングループの総合ランキングは「星3.5」(偏差値59.4)でした。このうち、「環境価値」は偏差値59.8で、特に「脱炭素の推進」と「温暖化ガスの把握・削減」の指標で高い評価を得ました。
東洋経済「CSR企業ランキング」
CSR(企業の社会的責任)と財務の両面から評価して順位付けした東洋経済「CSR企業ランキング2026年版」では、キッコーマングループの「環境」に関する評価は92.4ポイントで65位でした。CSR全体での総合順位(上場企業)は147位で、食料品業種では6位となりました。
「水循環ACTIVE企業」に認証
キッコーマンは、内閣官房水循環政策本部事務局が認定する「水循環企業登録・認証制度※」において、昨年に引き続き「水循環ACTIVE企業」に認証されました。
今回の認証は、当社が排水法規制よりも厳しい自主基準値の達成維持をしていることと、既存の工程の見直しや効果的な施策の導入を通じて、効率的な用水使用量削減をしている取り組みが認められたものです。

※ 水循環企業登録・認証制度:水循環に資する企業の取り組みを政府が積極的に認証しインセンティブを高めることにより、より一層企業の取り組みを継続・促進することを目的として令和6年度に創設された認証制度。
ぎふ脱炭素優良事業者認定
キッコーマンソイフーズ岐阜工場は、岐阜県の条例に基づく温室効果ガス削減評価において、優れた削減実績が認められ、令和7年度「ぎふ脱炭素優良事業者」に認定されました。
本制度は、多量排出事業者に対し削減計画と実績の報告を求め、その取り組みを評価するものです。
岐阜工場は、本制度の2021~2024年度の計画期間において、排出量0.5%削減、原単位3.0%削減の目標に対し、排出量20.3%、原単位6.3%削減を達成し、目標を大きく上回る成果を上げました。これらの成果と取り組みが評価され、今回の認定につながりました。
削減の取り組みとして、空調・冷凍機の高効率化や照明のLED化に加え、使用電力は100%再生可能エネルギーへ切り替えています。
また、蒸気・圧縮空気・熱・水のロス低減にも取り組み、エネルギーの有効活用を推進しています。
今後も省エネと再エネ活用を両輪に、脱炭素化に取り組んでまいります。

認定式(2026年2月 岐阜県庁)

イニシアティブ・外部団体等への参画
国連CEOウォーター・マンデート署名
2015年6月、キッコーマングループは、日本企業として初めて「CEOウォーター・マンデート」(The CEO Water Mandate)に署名しました。
「CEOウォーター・マンデート」は、2007年にジュネーブで開かれた「グローバル・コンパクト・リーダーズ・サミット」(キッコーマングループは、国連グローバル・コンパクトに2001年1月に参加しています)において、国際的企業6社が共同で立ち上げを発表し、国連とスウェーデン政府が協力した官民共同のイニシアティブ活動です。水の持続可能性を守る多岐にわたる活動に、方針、実践、情報開示などに関する国際的な行動規範(プラットフォーム)を示すもので、個々の企業は、CEOが署名することで、水資源保護の国際的パートナーの一員として、受託責任(スチュアードシップ)を果たす意思を明確に示すことになります。
「農林水産省 地球環境小委員会」に参加
キッコーマンは、農林水産省の「食料・農業・農村政策審議会企画部会地球環境小委員会」に委員として参画しています。
同委員会では、農業・食品分野における気候変動対策や温室効果ガス排出削減、持続可能な食料システムの構築などについて議論が行われており、キッコーマンは企業の立場から意見を発信し、持続可能な社会の実現に向けた取り組みに貢献しています。
「食品ロス削減の見える化検討会」に参加
キッコーマンは、農林水産省が主催する「食品廃棄物等の発生抑制等の取組の見える化の仕組み構築に向けた検討会」に委員として参加しています。
同検討会では、食品関連事業者による食品ロス削減や食品廃棄物等の発生抑制の取組を適切に評価・開示する仕組みについて検討が行われており、キッコーマンは食品業界の一員として持続可能な食料システムの実現に向けた議論に参画しています。
「食品産業センター サステナビリティ委員会」に参加
キッコーマンは、食品産業センター サステナビリティ委員会に参画し、気候変動対策や資源循環、持続可能な原料調達など、食品産業共通のサステナビリティ課題に関する情報共有や意見交換を行っています。
2026年度からはキッコーマンの環境部長が同委員会の委員長を務めており、業界団体や行政との連携を通じて、持続可能な食料システムの実現に貢献しています。
JCLPに賛助会員として加盟

キッコーマングループは、2015年5月から、日本気候リーダーズ・パートナーシップ(JCLP)に加盟しています。JCLPは、持続可能な脱炭素社会の実現には「産業界が健全な危機感を持ち、自立的かつ積極的な行動を開始するべきである」という認識の下に、個別企業の枠を超えた、さまざまな産・産、産・官・学連携活動を推し進めるために、2009年7月に設立された日本独自の企業グループで、産・官・学での情報交換と共有化、協働の推進、RE100やEP100、EV100、再エネ100 宣言 RE Actionの運営などの他、たとえばパリ協定に基づく長期成長戦略など、さまざまな政策への提言も行っています。
「気候変動イニシアティブ(Japan Climate Initiative)」に参加
2021年9月、気候変動に対する取り組みとして、地球温暖化抑制、温室効果ガス削減の目標達成に向け、JCI(JAPAN CLIMATE INITIATIVE 気候変動イニシアティブ)に参加しました。
「デコ活宣言」を表明

2025年2月、環境省の「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動(通称:デコ活)」の取り組みに賛同し、「デコ活宣言」を表明しました。また、併せて「デコ活」の効果的な実施につなげるためのプラットフォームである、デコ活応援団(官民連携協議会)に参画しました。
「インセッティングコンソーシアム」への参画
2025年7月、キッコーマンは農林中央金庫が主催する「インセッティングコンソーシアム」に参画しました。本コンソーシアムは、食農バリューチェーンにおける温室効果ガス排出削減やネイチャーポジティブの実現を目的とした企業間連携の枠組みです。当社は、原材料調達段階を含むサプライチェーン全体での環境負荷低減に向け、関係企業や生産現場との協働を進めています。
「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」の日本プロジェクトに参加
キッコーマン食品は、2019年に、イオン株式会社が参画する「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」の日本プロジェクトに参加しました。
世界では、約8億人(世界の人口の9人に1人)が栄養不足の状態にあるとされる一方で、人間が消費するために生産された食料の1/3に当たる、年間約13億tにも及ぶ食料が、「まだ食べられるのに廃棄に回されてしまう」、いわゆる「食品ロス」問題が起きています。日本でも、2016年度に国内で出された食品廃棄物2759万tのうち、食品ロスは643万t(うち、メーカー、卸・小売、外食などの事業系が352万t、家庭系が291万t)にものぼり、この量は国連世界食糧計画(WFP)が貧困や飢餓に直面している国々に支援している食糧の約1.7倍にも相当します。

「10×20×30食品廃棄物削減イニシアティブ」は、地球環境と開発に関する政策研究・技術開発を行う米国の非営利のシンクタンク「世界資源研究所(World Resources Institute(WRI))」の呼びかけで進められるイニシアティブで、世界の大手小売業『10』社がそれぞれのサプライヤー『20』社とともに、20『30』年までにサプライチェーン全体で食品廃棄物の半減を目指すという取り組みです。
この国際的なイニシアティブの2019年9月発足を受けて、日本ではイオン株式会社がWRIの承認の下、キッコーマン食品を含む食品メーカー(サプライヤー)21社と協働で、食品廃棄物の半減に向けて活動(プロジェクト)を開始しました。
「CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)」に参加

2021年9月、当社環境ビジョンの活動に資する海洋プラスチック問題への取り組み、プラスチック材料の3R、環境負荷の低いプラスチックの開発、実用化の進捗状況を把握するため、「CLOMA(クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス)」に参加しました。
「マリン・エコラベル・ジャパン協議会(MEL)」に正会員として参加

2023年6月、「日本の多様な自然、魚種、漁法、加工や流通、多彩な魚食文化を守るとともに、強みとして日本と世界の人々の健康で豊かな生活のためにお役立ちする」という趣旨に賛同し、マリン・エコラベル・ジャパン協議会(MEL)に正会員として参加しました。
「チャレンジ省資源宣言」に参加
キッコーマンは、九都県市※がすすめる「チャレンジ省資源宣言」に参加しています。
※ 埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、相模原市
目的は、首都圏をはじめ、日本国内のワンウェイプラスチック製品、容器包装、食品廃棄物の減量化やリサイクルを促進することです。
〇キッコーマンのチャレンジ省資源宣言
1.持続可能な原材料の利用に努めます。
また、分別や再利用しやすい形状設計および材質を検討してその実用化に努めます。
2.開発、原材料調達からユーザーの使用時まで、バリューチェーンを通じて、
CO2削減やプラスチック削減など環境負荷低減に向けた商品開発を行います。
2025年度は、PETボトルの軽量化、カートンの仕様変更による紙削減、軟包材の薄肉化による資材削減などを実施しました。今後も宣言に沿った取り組みを継続します。
「プラスチック資源循環アクション宣言」に参加
キッコーマングループは、農林水産省が2018年11月から始めた「プラスチック資源循環アクション宣言」に参加しています。
この宣言は、農林水産省がプラスチック製品・容器・包装などを利用している食品製造業、食品流通業、食品小売業、外食産業などの業界団体や企業から、プラスチックごみに関する自主的な方針や取り組み例(削減や再利用、再生利用に関する具体的な活動)を募集し、これらを公表する制度であり、こうしたプラスチックごみが抱える諸問題とその問題に対する対応の重要性を広く社会に周知させ、国民一人ひとりの取り組みをも推進させることを目的としたものです。
食品他社との共同研究
キッコーマン(株)は、調味料・食用油業界においてリサイクルペットボトルの使用を推進していくため、物理的再生法(メカニカルリサイクル)でリサイクルしたペットボトル(以下、メカニカルリサイクルペットボトル)が液状調味料および食用油の容器として安全に使用できることを評価する研究を、地方独立行政法人大阪健康安全基盤研究所の尾崎麻子主幹研究員の監修のもと、株式会社Mizkan、キユーピー株式会社、日清オイリオグループ株式会社との4社合同で実施しました。
メカニカルリサイクルペットボトルは、ほぼすべての液状調味料および食用油の容器として安全に使用できるとの評価に至り、研究成果をまとめた論文※が2022年4月27日発行の「日本食品化学学会誌29巻1号」に掲載されました。
- 詳しくは当社ウェブサイトをご覧ください:
- 食品4社で調味料・食用油用リサイクルペットボトルの安全性評価
※ Safety evaluation of PET bottles regenerated through mechanical recycling for use as liquid-seasoning and edible-oil containers Jpn.
J. Food Chem. Safety, 2022; 29(1): 19-27