食文化に見るしょうゆの包装・容器 その2
しょうゆ容器としての陶磁器・ガラス容器
(6)卓上容器 しょうゆさし

(6)卓上容器 しょうゆさし

しょうゆさしは、主に陶磁製とガラス製のものがあります。食卓では、これまでさまざまな形態の陶磁製のしょうゆさしが使われてきました。近年では、ガラス製のしょうゆさしが普及していますが、現在でも陶磁製のしょうゆさしは、料理店や家庭で活躍しています。

コラム 3 しょうゆ容器の栓

容器と栓は密接な関係にあります。栓は容器の入り口を塞ぐものなので、栓の性能により、容器の保存性能が左右されます。ここでは、いろいろなしょうゆ容器の栓をご紹介します。

木 栓
木 栓
古くから、容器(樽、徳利などの陶磁器)の栓には、簡単な「木栓」が用いられていました。「Panel-8」において述べたように、しょうゆを長崎からオランダへ輸出した時の容器「コンプラ瓶」には、木栓の周りに瀝青を塗布して密閉していたようです。
機械栓
機械栓
明治中期頃から王冠栓が一般化する昭和初期頃まで用いられていました。陶磁器だけでなく、ガラス壜の栓としても用いられ、金属部分を上げ下げすることにより開閉しました。壜との接着部分にコルクが用いられることもありました。
王冠栓
王冠栓
19世紀末、アメリカで発明されました。内側にコルクを使用しており、密閉度の高い栓です。コストが低く、洗練された外観であり、栓を取るのも格段に容易になりました。均質なガラス壜の製造が可能になって以後、ガラス壜の栓として急速に普及し、現在に至っています。
スクリューキャップ
スクリューキャップ
金属製のものと樹脂製のものがあります。キャップをひねり、回転させて開閉します。密閉度が高く、開閉にも便利な栓です。