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当時の麹菌についての記述がないため、今回は、現在使われている代表的なしょうゆ用麹菌である「ソーヤ」と「オリゼ」の2種類を使用しました。煮た大豆と煎って砕いた小麦に、この麹菌を加え(「粉あわせ」という)、これを「麹蓋 こうじぶた 」と呼ばれる木箱に入れます。そのあと、さらに麹菌が繁殖しやすいように麹蓋をかき回す「手入れ」という作業を行いました。「杉生積 すぎばえづみ 」と呼ばれる積み方で、繁殖に適した温度と湿度を保ちます。この一連の作業は「製麹 せいきく 」と呼ばれ、長年の経験と勘が必要とされる工程です。今回は、経験豊富な技術者が丸2日かけて、野田工場内にある「御用醤油醸造所」の「室 むろ 」で作業しました。ちなみにこの作業方法については、昔の文献には書かれていません。
「花が咲く」(しょうゆ醸造家は麹菌が原料の表面いっぱいに繁殖することをこのように表現する)と、大豆と小麦の表面の色は黄色に変わり、独特の香りも出てきます。 |
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「御用醤油醸造所」 |
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