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-つくり手-

山本一力

【作品】山本一力さん 【特別寄稿】 エッセー・作文コンテストに寄せて

作家。 昭和23年高知県高知市生まれ。昭和37年上京後、新聞配達をしながら昭和41年都立世田谷工業高等学校電子科を卒業。旅行代理店、広告代理店をはじめとする様々な職業を経て平成9年「蒼龍」で第77回オール讀物新人賞を受賞。平成12年には初の単行本「損料屋喜八郎始末控え」を上梓。
平成14年第126回直木賞を受賞。平成27年第50回長谷川伸賞を受賞。
「だいこん」「辰巳八景」「銀しゃり」「菜種晴れ」などの深川を舞台にした市井物を中心に執筆。
近年は、「鯨組」「ジョンマン」「龍馬奔る」「朝の霧」など郷里土佐を題材とした作品にも力を入れている。
「ジョンマン」の取材からヒントを得た「桑港特急」「カズサビーチ」「サンライズサンセット」、現代物の「晩秋の陰画」「ずんずん」、落語小説集「芝浜」、中国時代小説「亀甲獣骨」など新しいジャンルを常に開拓中。
東京都江東区在住

メッセージ

とこしえにあれ。
山本一力
「料理とは作り手の愛情の結晶」だと、大賞作品を読み返し、いまさらながら思い知った。それは2013年「母の味(キッコーマン賞)」に顕著だ。レシピを記さずとも、母が料理に込めた愛情は確かに伝わってきた。
おいしい記憶は個々の想い出あり、一作として類似はない。すべて似て非なるものだ。
ひとのこころに宿されている神髄を、心底理解できているキッコーマンならではの素晴らしい企画よ、とこしえにあれ。

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おいしい記憶