
Readings
-よみもの-
第10回 小学校低学年の部(作文)キッコーマン賞
おばあちゃんのうめぼし
わたしの家では、よくおにぎりを作ります。おべん当にもって行く時や、出かける時、それだけではなく、ごはんがのこった時にもおにぎりを作ります。わたしは、のりをまいて食べるおにぎりが大すきです。
お休みの日におなかが空いたのでおにぎりを作ってみることにしました。ごはんをたくお手つだいは何どもしたことがあるので、やり方を聞かなくてもできます。といだお米をすいはんきにセットして、しばらくするとごはんのいいかおりがしてきました。
わたしがすきなおにぎりのぐは、うめぼし。お姉ちゃんは、しゃけ。お母さんは、こんぶ。お父さんは、みそをつけてやくみそやきおにぎりです。
わたしの家のうめぼしは、おばあちゃんの作ったうめぼしです。にわのうめの木になったうめをとって、一つずつていねいにあらって、へたをとり、しおでつけます。赤い色をつけるために赤じそを入れてしばらくつけて、つゆが明けたらうめをほします。
「うめをぜんぶひっくりがえして、おいしいうめぼしになるようにお天道さまにおねがいしてね。」とおばあちゃんが言ったので、つぶれたうめや赤じそをつまみぐいしながら、おねえちゃんとわたしでうめをぜんぶひっくりかえしました。おばあちゃんは、わたしとお姉ちゃんを見て、「すっぱいでしょ。」とわらっていました。
ごはんがたけました。わたしは、おちゃわんにごはんをいつもよりたくさんよそいました。手をぬらしてから、しおをつけて、あつあつのごはんを手にのせました。そこに、おばあちゃんのうめぼしを一つ入れました。やさしく力をこめてぎゅっぎゅっとおにぎりをにぎりました。はじめて自分で作ったおにぎりは、とても上手にできました。手についたごはんつぶを食べたら、すっぱくておいしいおばあちゃんのうめぼしの味がしました。
INFORMATION
「おばあちゃんのうめぼし」
門井 悠華 かどい はるか さん(埼玉県・8歳) 久喜市立東鷲宮小学校 2年
※年齢は応募時
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