Readings

-よみもの-

第15回 小学校低学年の部(作文)キッコーマン賞

わたしとおかあさんのたまごやき

わたしは、パパとおかあさんとおとうとの四人かぞくです。おとうとと一しょにあそぶのはすきだけど、ときどきけんかします。わたしは、お姉ちゃんだからがまんするのにおとうとはすぐだっこしてもらえます。わたしだってだっこしてほしいのに。おとうとはかわいいけど、ちょっとずるいなとこころがきゅっとなることがあります。そんなときは、わたしだけさせてもらえるりょうりの手つだいをします。はじめておしえてもらったのはたまごやきでした。ちょうりだいによりかからない。きょろきょろよそみしない。とまるでドッヂボールのしゅう中こうげきみたいにちゅういされるけど、ほうちょうも一しょにもってくれてはんたいの手はねこの手にしたり、ふらいぱんにたまごを入れたらチュワーて音がなったり小さなはっけんがあっておもしろいしおかあさんを一人じめできてうれしいからです。

ある日おかあさんがしんどくてねていたので、わたしのたまごやきでげんきになってもらおうと思いました。はじめて一人でつくったたまごやきはやっぱりうまくできなかったけど、おいしいと言ってくれました。おかあさんみたいにきれいにつくりたかったと言うと、いっちゃんのきもちをこめてつくってくれたたまごやきはせかい一おいしかったよとほめてぎゅとしてくれました。わたしはとてもうれしかったです。よこからおとうともつまみ食いして「お姉ちゃんのたまごやきめっちゃおいしい。」といってくれました。「おかあさんのやで。」とおこったけど本とはうれしかったからつぎはおとうとにもつくってあげよと思いました。きっとけんかするしおとうとはずるいってこころがきゅっとなるかもしれないけど、おかあさんとわたしだけのたまごやきがあるもんと思ったらいやなきもちがちょっと小さくなってお姉ちゃんでよかったと思えるようになりました。

INFORMATION

第15回 小学校低学年の部(作文)キッコーマン賞
「わたしとおかあさんのたまごやき」
西浦 一華 にしうら いちか さん(奈良県・7歳) 宇陀市立室生小学校 1年
※年齢は応募時

他の作品を読む

これも好きかも

共有

XLINE
おいしい記憶