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-よみもの-

第16回 小学校低学年の部(作文)優秀賞

また飲みたい柚子ジュース

 ぼくの思い出の味は、ひーばーばの家のうらにあった柚の木からとれる柚で作る柚ジュースです。ぼくのお母さんが小学生の時に学校でもらった苗を植えたら大きな木になってたくさんの柚の実が取れるようになったそうです。

 よくひーばーばと一緒に長い植木バサミで柚が黄色くなると柚をたくさん取りました。その柚をばーばの所に持って行くと、しぼってはちみつを加えてジュースにしてくれます。飲むととてもすっぱくて、体にゾワッと電気が通るような感じがします。その感かくが大好きで、毎年冬に柚を取ってジュースを飲むのが楽しみでした。

 数年前にひーばーばの家を建て替えた時、その柚の木はぬかれてしまいました。ぼくはもう柚のジュースが飲めなくなるので、とてもざんねんでした。お母さんもとても悲しんでました。

 実はぼくのお母さんは、柚の木がぬかれる前に、柚の実から取った種をお友達にあげていました。つい最近、その種から芽が出てちゃんと育っていると連らくがきました。ぼくはその話を聞いて、飛び上がるくらいうれしかったです。いつかその柚が木になって、たくさん実がなったら、そのお友達の家に行って柚を取りたいです。そして、その柚をしぼって柚ジュースを飲みたいです。そのジュースを飲んだら、きっとまたゾワッとしてきょ年亡くなったひーばーばのことを思い出すと思います。

INFORMATION

第16回 小学校低学年の部(作文)優秀賞
「また飲みたい柚子ジュース」
水谷 飛仁(みずたに とに)さん(東京都・9歳) ローラス インターナショナルスクール オブ サイエンス 初等部3年
※年齢は応募時

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