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-よみもの-

第17回 小学校低学年の部(作文)優秀賞

ぼくをじゅう電してくれた味

 いつもと同じ食べ物でも、食べる場所がかわったら、とくべつな味がしたとみなさんは思ったことがありますか。

 ぼくは何度もありますが、その中でも一番とくべつだと感じたのは、小学二年生の夏休みでの味です。

 ぼくの家族は毎年夏になると、長野県にある三千メートル級の山に登ります。とても大きなリュックをせ負って、登山ぐつもはいて、かた道七~八時間かけて、山小屋を目指してひたすら歩きつづけます。ぼくはその年、初めてちょう上まで登ると決めて、あきらめずに一歩一歩ねばり強く上がりました。

 と中、雲と同じ高さまで来た時、いきなり近くでかみなりがビシッバシッという音を立てて光ったので、さいごは山小屋までかけ足で登り、にげこみました。

 ぶじにとう着して、ほっとしました。あとはお楽しみの夕食を待つばかりでした。

 ところが、ぼくの顔を見たお母さんが、ぼくのくちびるが真っ青なことに気づきました。空気がうすくて、高山病になってしまい、夕食が一口も食べられずに、ぼくはねました。

 目がさめると真夜中で、みんなねて真っ暗でした。ぼくはとてもおなかが空いて、お母さんを起こすと、おしおおにぎりを出してくれました。山小屋の人にしおを少しもらってむすんでくれたそうです。それを一口食べると、つめたいおにぎりだったのに、お母さんと山小屋の人のあいじょうがこもっていて温かく感じて、むしゃむしゃほおばると、みるみる元気がわいて来ました。

 いつもと同じただのしおおにぎりなのに、たった一つでぼくを百パーセントじゅう電させてしまったまほうのおしおおにぎりは、あの時一度しか出会ったことがありません。

 この先、また会えるかなと今でも思っています。

INFORMATION

第17回 小学校低学年の部(作文)優秀賞
ぼくをじゅう電してくれた味
清水 蒼都(しみず あさと)さん(群馬県・9歳)フェリーチェ玉村国際小学校 3年生
※年齢は応募時

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