
Readings
-よみもの-
2020年度 弁当の日賞
新型コロナとお弁当
新型コロナで、いろいろなことが、今までと変わってしまいました。学校も長期間休校になりました。今までの生活からは考えられないことですが、そうなってしまったのです。
休校が始まりました。学校には行けないけれど、家で、その時間に勉強することには、少しずつ慣れていきました。でも、どうしても慣れないことがありました。それは、外に出られないことです。充分に動けないので、体もなんとなくスッキリしない毎日でした。それでも、朝起きる時間は、学校に行くときに起きるのと同じ時間にしていました。そうしないと、どんどん何かが崩れそうでした。
朝、たっぷり時間があります。「お父さんのお弁当を作ろう。」と思いつきました。
お父さんはそれまで、仕事にお弁当を持って行っていませんでした。でも、私がお弁当を作るというと、大喜びしてくれました。
初めの頃は、焼くだけといった簡単なおかずだったのが、慣れてくると、日曜日に下準備をして1週間分を冷凍し、朝は仕上げるだけでいいようにできるようになりました。
お父さんは、私がお弁当を作るようになってから、とても変わりました。今まで、お昼はいらないと言っていたのに、きちんとお昼を食べるようになったのです。そして、私のお弁当を毎日楽しみにしてくれています。
休校中に始めたお弁当作りですが、学校が再開されてからも、続けて作っています。朝起きて、まずお弁当を作ることで、1日が始まり、生活リズムが整う気がします。
お弁当は不思議です。それがとても簡単にできるおかずだったとしても、お弁当箱につめられているものを、ふたを開けて見た瞬間、顔がニコッとなるのです。どうしてかな?お弁当は、それを食べるその人のために作った、普通だけど特別な食事だからなのかな。と、私は思います。


INFORMATION
新型コロナとお弁当
吉川 結尋(南城市立玉城小学校5年)
他の作品を読む
これも好きかも
