
Readings
-よみもの-
2021年度 弁当の日賞
命とお弁当
ぼくの家ではおじいちゃん、お母さんが畑で自分の家で食べる野菜を育てています。畑はすごく広くて野菜の種類もたくさんあります。夏休みに入り学校の宿題でお手伝いをすることになり、お母さんの提案で、ぼくが毎日畑の野菜をとることになりました。本当は、暑いし、かにさされるので「ちょっといやだなぁ。」と思っていました。でも、毎日野菜をとっていると、「今日はどれくらいとれるかな」と楽しみになってきました。前の日に「まだこれは小さいな」ととらないでいたなすやきゅうり、ピーマンが次の日にはびっくりするほど大きくなっていることがありました。とってもとっても出来てくるミニトマト、どんどん太くなるトウモロコシ、すごいスピードで成長していく野菜を見ていたら、当たり前のことだけれど野菜も生きていて命があるんだなと実感しました。魚や肉は命をいただくという勉強を学校でしたけれど、野菜も同じだったんだと気づいたら野菜をもっと大切にしようと思いました。
自分がとった野菜を使い、お父さんにお弁当を作りました。学校の家庭科では調理はしたことがあるけれど、家ではほとんどやったことがありません。はじめは野菜をうまく切れなかったりしたけれどお母さんにコツを教えてもらい、がんばって作りました。中身はお父さんが好きなおかずをお母さんと一緒に考えてぼくがとった野菜をいっぱい使いました。
ゴーヤ、なすのあえもの、きゅうり、レタス、ミニトマトのサラダ、豚肉のしょうが焼きにはピーマンと六月にほった玉ねぎ。フルーツも家でとれたいちごとメロンです。お父さんは出来上がったお弁当を持って仕事に行きました。そして、夜になって帰ってきてからお弁当を食べた感想を聞いたら、「色もきれいでとても美味しかったよ」と言われて本当にうれしかったです。
ぼくはこのお弁当作りを通して思ったことが二つあります。一つ目は、野菜もふくめて食べ物は全部命があり、その命を食べさせてもらっているということです。だから食べ物を残したり無だにしたりしないで大切に食べようと思いました。
二つ目は、調理は楽しいけれどとても大変で時間がかかるということです。お母さんは毎日いろいろな料理を作ってくれるけど、何を作るか考える事から出来上がるまでこんなに大変なんだな、これが当たり前じゃないと思いました。作った人に感謝の気持ちを込めて食べたいと思いました。
そして、ぼくはまた今度家族みんなに料理を作って喜んでほしいと思いました。

INFORMATION
命とお弁当
三澤 樹生 (安曇野市立三郷小学校6年)
他の作品を読む
これも好きかも
