
Readings
-よみもの-
2024年度 全国小学校家庭科教育研究会賞
お父さんと一緒に料理にちょうせん
料理を初めて作ったのは、三年生の時です。ぼくは、自主学習で、家の見たことのない調理器具を調べたいと思い、お父さんにおねがいしました。すると、お父さんは、ぼくに電子レンジやIH クッキングヒーターの使い方を教えてくれました。その時に、ぼくが初めて作った料理は、ケチャップチャーハンです。それから、お父さんと一緒に何回かお昼ごはんを作りました。ぼくがお父さんに、「お昼ごはん一緒に作ろう。」と言いました。すると、お父さんは、「いいよ。」と言ってくれました。ぼくは、今までにお父さんと一緒に、うどんやホットドック、パスタなどを作りました。
お父さんがぼくに料理を作らせてくれるのは、きっと、ぼくが大人になった時、料理が自分で作れるようになったらうれしいと思ったのだと思います。あとは、ぼくが、目が不自由なので、どうやって作っているかもわからないから、直せつ作り方を教えてあげたいと、お父さんは思ったと思います。
この前、お父さんと一緒に、パスタを作りました。まず、めんのふくろをあけて、めんを取り出しました。取り出す時に、一本、めんがとれたので、味見をしました。そしたら、とってもかたかったです。それに、何にも味はしませんでした。塩も味見しました。ものすごくしょっぱかったです。
タイマーを使おうとした時、ボタンの使い方がわかりませんでした。だから、お父さんに、「タイマーの使い方わからないから、教えて。」と言いました。お父さんは、「左のボタンと真ん中のボタンを同時に長おしするとリセットして、右のボタンをおすとストップ、スタートで、左が分で、右がびょうだよ。」と、教えてくれました。
お父さんが、「ふっとうしたよ。」と、教えてくれて、そばに行ってみると、ポコポコと音がしました。塩とめんを入れて、七分はかりました。めんを入れた時、はみ出していたところがあったので、おくまで入れました。めんのお湯につかっていないところをさわって、おくまでおしこみました。ぼくが、なべの上に手を近づけた時、「あったかいなあ。」と思いました。手もぬれたので、じょう発しているんだなと、わかりました。
七分たったので、味見をしました。そしたら、まだかたかったので、さらに三分まちました。味見をもう一度したら、まだかたかったので、また三分まちました。ぼくは、「まだかなあ。早く食べたいなあ。」と思いました。、三分たって、「ピピピピ、ピピピピ。」と、タイマーがなりました。味見をしたら、ちょうどいいやわらかさになったので、火を止めました。
お父さんが、ざるに、できたパスタのめんを入れました。ぼくは、お父さんに、「パスタ、あっついから、水で冷やさなくていいの。」と聞きました。すると、お父さんは、「水で冷やさなくても、大丈夫。」と、言っていました。ぼくは、「水で冷やしたほうが、
すぐに食べられるのに。」と思いました。お父さんに、「においかいでみろー。」と言われて、においをかいでみました。めんのにおいがしました。ぼくは、パスタを見て「やっとできたあ。」と思いました。
そして、ソースをつけて食べました。すごくおいしいし、ぼくの好きなちっちゃいお肉も入っていて、おいしかったです。
ぼくは、いつもお父さんやお母さんに作ってもらっている料理もおいしいけど、自分で作ってもおいしいなあと思いました。ぼくは、料理は大変だなあと思いました。それは、ずっと立っているのでつかれるし、かたづけや皿あらいもあるし、やけどをしないように気をつけなくてはいけないからです。でも、ぼくは、料理の作り方を知って、どんどん料理を作れるようになりたいと思いました。そして、大人になったら、一人でいる時も、自分で料理を作って食べられるし、お父さんとお母さんに、ぼくが作った料理を食べさせてあげたいと思いました。
* この作品は点字による作文を書き起こしたものです。

INFORMATION
お父さんと一緒に料理にちょうせん
山岸 永和(南陽市立宮内小学校4年)
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