Readings

-よみもの-

「あなたのおいしい記憶」エッセー、作文コンテスト2020 作文部門優秀賞

はじめてのプリン

ぼくには食べられない食べものがあります。それは卵です。食物アレルギーなので、少しでも卵を使っているものは食べられません。なので、みんなと同じものが食べれないことがあります。給食で卵がでる日は、お母さんがお弁当を作ってくれるし、お姉ちゃんのたん生日には、一人ちがうデザートを食べています。小さい時からそうなので、それがあたりまえの生活だけど、ぼくには卵が食べられるようになったら食べてみたい食べものがありました。それはプリンです。理由はお姉ちゃんの大好物で、とてもおいしそうに食べているからです。
「プリン食べてみたいなー。」
と思いつつ、苦しくなるのがこわいので、あきらめていました。
そんなある日、お母さんが、
「はるとの食べれるプリンだよー。」
と、プリンを買ってきてくれました。それは、豆乳や寒天などの植物性の材料から作られていて、卵や牛乳は使っていないプリンでした。でも、見た目はいつもお姉ちゃんが食べているプリンと同じです。ぼくはうれしくなってさっそく一口食べてみました。とてもおいしかったです。お姉ちゃんも、
「甘さひかえめだけど、いつものプリンと同じくらいおいしい。」
と、言っていました。ぼくは、
「おいしいからまた買ってきて。」
と、お母さんにおねがいしました。
「いいよ。」
と、言ってくれたお母さんはとてもニコニコしていて、ぼくもうれしい気持ちになりました。お母さんは、ぼくがみんなと同じものが食べられない時にとても申しわけない気持ちになるそうです。お母さんのためにも、ぼくみたいなアレルギーの子もおいしく食べれるデザートがもっともっとふえるといいなーと思いました。
はじめてプリンを食べた思い出が、ぼくのおいしいきおくです。

INFORMATION

「あなたのおいしい記憶」エッセー、作文コンテスト2020 作文部門優秀賞
はじめてのプリン
作・社員の家族

他の作品を読む

これも好きかも

共有

XLINE
おいしい記憶