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第8回「あなたの『おいしい記憶』をおしえてください。」エッセーコンテストのために直木賞作家の山本一力さんが書き下ろしたエッセー「駅前食堂のピーナッツ味噌」を音声でお届けします。


昭和42(1967)年1月、国鉄(当時)上野駅から石打駅まで、スキー列車に添乗した。
スキーバスが全盛期を迎える前だ。
石打到着は早朝5時。
駅前の提携食堂で朝食休憩のあと、スキー客は夜明け直後のゲレンデに向かった。
出払ったあとが添乗員の食事だ。朝食膳の小鉢を見て、思わず声を挙げた。
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おいしい記憶