設備開発 糸井
商品製造の効率化を目指す
2018年入社
工学研究科 化学工学分野修了
よりスムーズな生産活動を実現するために
北海道キッコーマンで生産するしょうゆの製造フローを効率化するための、新しい装置を開発しています。現在開発に取り組んでいる新装置は、すでに設計段階を終え、試運転段階に入りました。設備開発部や工場のオペレーター、生産統括部署など、装置と生産に関わる多様な社員やスタッフとともに、実際に装置を動かし、問題点の発見に努めています。機械としてスムーズに動作するかはもとより、使用する上で起こりうるあらゆるリスクを考慮する、食品の安全性を担保するといった点にも注目し、それぞれが知恵を持ち寄り、完成に近づけているところです。
その過程において出てきたアイデアを取り入れることで、設計段階で考えていたものとは多少異なる装置となることもありますが、最終的に「より良い装置」が完成すれば、いうことはありません。実際の業務において、私ひとりで考えられることには限界があるため、皆の意見に耳を傾け、柔軟に対応することが重要になります。その結果、完成した有用な新装置が工場の課題解決につながることは何よりのよろこびです。
「より良い装置」づくりのための一工夫
新しい装置をつくる場合、過去の例にばかりとらわれていては「より良い装置」はできないと思います。ですから、自分が携わる装置においては、ハード面やソフト面で何かしらの工夫を必ず盛り込むように心掛けています。その工夫をしっかりと形にすることが、私なりの挑戦だといえます。
その中で、特に気遣っているのは食の安心・安全です。装置としての機能だけでなく、洗浄性などにも気を配り、お客さまに信頼してもらえる商品をつくっています。それこそが、私たちに課せられた責任だと感じています。
私はまだ経験が浅いので、先輩方や工場スタッフの方から学ぶことは多いです。しかしアドバイスとして与えられた一言一言を大事にし、しっかりと身につけ、その上で知識と技術、経験を増やしていきたいです。そして将来的には新規工場の立ち上げなどにも対応できる、一流のエンジニアになりたいと考えています。
また、私は今ある「当たり前」を維持し続けていきたいとも思っています。弊社商品に対するお客さまからの安全・安心に対する信頼は、とても深いと感じています。ですから、その信頼を今後も裏切ることなく、素直に「おいしい」と感じていただける商品を「当たり前」に生産し続けていきたいです。
Questions
入社動機
私は卵アレルギーがあるため、昔から食への関心が高いほうでした。加えて、母が私の食べられるものを用意する姿に、食べ物に対するありがたみも強く感じていました。そんな経験から、自然と「食品」に関する仕事がしたいと考えるようになりました。
同時に、大学時代に学んだ化学工学の知識も生かしたいと考えていたことから、食品メーカーへの就職を希望しました。なかでもキッコーマンの海外を含めた幅広い事業展開を知り、ここであれば日本だけでなく世界中の人の食と健康にも貢献できると考え、入社を決めました。
一日の過ごし方
スケジュールは日々異なるのですが、たいていは出社後にまず、メールチェックとその日のスケジュール確認を行います。その後は一人で行える図面作成や報告資料作成といったデスクワークや、装置の試験計画を立てることもあります。
装置の試運転では、メンバーとともに実際に装置を動かして各種チェックを行っていきます。問題や不安があればアイデアを出し合いながら試行錯誤を繰り返していきます。試運転は一日で終わらないこともあり、定時で一時中断して、また翌日に試運転を続ける場合もあります。
この仕事に向く人とは?
一つの装置を完成させるために、年単位で時間をかけることもあるので、まずは長期にわたって挑戦し続けられる人だと思います。そして、完成までに起きる諸問題と向き合う粘り強さ、完全なものをつくりきるという強さも必要となります。あとは、好奇心の強い人です。次々登場する設備製造に関わる新しい技術やモノを、新しい装置づくりに生かせる人がいいと思います。
付け加えるなら、今後はAI関係の知識が強みになるかもしれません。また、機械制御関係の知識があると装置の動きを理解しやすいというメリットもあると思います。
メッセージ
就職活動の際、私は一消費者として興味の持てる商品を扱っている会社を選んで応募していました。その中で、複数の職種において若手が多いことから、挑戦の風土があると判断し、キッコーマンを選びました。もちろん、自分のやりたい仕事がそこにあったことも大きな理由です。
ですから、就活生の皆さんには、仕事を通して「これがしたい」「こうなりたい」という自分の気持ちを大事にして進んでいってほしいと思います。そうすれば、より自分にふさわしい会社と良きご縁で結ばれると思います。
就活時は苦しいこともきっとあると思いますが、気負い過ぎずに、時には息抜きをすることも忘れないでがんばってください。