設備開発/製造管理 松田

設備開発/製造管理
オランダの現地社員と一体となり
製造設備の立ち上げを推進
松田 康秀
Kikkoman Foods Europe B.V. 出向
Engineering and Maintenance Department
2018年入社
工学研究科卒

課題を一つひとつ乗り越えていく

ヨーロッパ向け商品の製造量増大に対応するため、オランダのグループ会社の工場に2022年に赴任しました。新規設備の導入のほか、製造ラインで発生するトラブル対応やメンテナンスを現地社員の方々と一緒に進めています。
特にメインで担当しているのは製麹装置の立ち上げです。大豆や小麦に麹菌を加えてしょうゆ麹をつくる工程に用いる設備です。非常に大きな装置ですが、組み上げた時に数mm程度の誤差しか許されない精密さが求められます。実際に今回の組み上げでも、図面通りにいかない箇所が発生し、現地社員と意見を出し合う中でなんとか修正できました。
仕事の中でやりがいを感じるのは、問題が解決できた時です。例えば、先日、原料処理装置に不具合が発生したことがありました。この時は現地社員と話し合うほか、日本の海外生産推進部にも相談した結果、部品の損傷が原因であるとつきとめることができました。無事復旧できた時には、ほっと胸をなでおろしました。こうしたトラブルは少なくありませんが、一つひとつ皆で協力して対処する中で、現場の一体感が育ってきていると感じます。

マネジメントの視点をもって取り組む

海外工場での業務は、技術に加えてマネジメントの要素が多くなります。現地の製造リーダーやオペレーターと意思疎通を図り、チームをつくっていくことがとても大切です。それぞれ経験を積んできた方々ですが、日本人である私との感覚の違いはどうしてもあります。説明や依頼をする時には、きちんと伝わっているかどうかに気を配り、場合によっては時間をおいて再度確認します。
また、今後の設備の新設・更新計画の策定もマネジメントの視点が問われる業務です。最終的な判断は上司が行いますが、私も計画案を策定しながら、判断の仕方を学んでいます。
判断の根拠への理解を深めるため通信教育講座で原価計算や経営戦略などを勉強しています。これらの講座の費用に対しては、会社から一定の補助が出ます。自己研鑽のための制度は整っていると思います。
今後はさらに知見を深めて、この装置なら松田に聞けと言われるほどの存在になりたいと思います。また、新しい工場を建てる際、製造設備一式を設計できるようになることも目標のひとつです。

Questions

入社動機

千葉県出身のため、地域の特産品であるしょうゆをつくっているキッコーマンに興味を持ちました。説明会で話を聞いて、特に印象深かったのは経営理念である「消費者本位」です。説明してくださった内容が、私が就職先に求める考えと近かったので、ここで働いてみたいと思いました。社員の皆さんの温かい雰囲気やオン・オフのバランスがとりやすいことも魅力的でした。

一日の過ごし方

まずメールの確認や日本との打ち合わせを行って、工場内を巡廻します。途中、製造リーダーやオペレーター、メンテナンスの方々に「調子はどう?」などと声をかけます。その後は、図面・書類の作成や確認をすることが多いです。設備のメンテナンス作業がある場合は立ち会います。事故につながるリスクがないかと、安全管理の視点で監督するようにしています。

この仕事に向く人とは?

まずは設備に興味を持てる人です。同僚などに話を聞いても、プラモデル組立など、モノづくりに興味がある人が多いと思います。私の場合は、周りのものの構造や仕組みに興味があったことが今の仕事につながっていると感じます。
もうひとつは我慢強い人です。特に海外の工場での仕事は予想通りにいかないことばかりです。それでも冷静に周りと協力して解決策を探れることが大切だと思います。

メッセージ

就職するとどうしてもその業界内の話ばかりになり、他の業界に疎くなります。しかし、他の業界の話が仕事に役立つことも実はたくさんあるはずです。ぜひさまざまな業界の企業でじっくり話を聞いてみてください。
その中から、社員の雰囲気や企業の価値観をみて、自分が楽しく働けそうな会社が見つけられれば良いと思います。最後まで自信をもってがんばってください。